小説（短編&ドール小説）
Ⅱ
造り者だけど人と何も変わらない、いえ、人より優れたワタシたちの存在意義が命を奪う事だけなんて…、空しいじゃない。
『兵器』を作って喜ぶ科学者たち。
ワタシたちが人を殺すと『完璧な成功体』だと喜ぶ馬鹿な人間。
本来崇高な目的のために始めた事は、更なる欲のために本来の目的を忘れ汚れた思考の哀れな人間に成り下がっ豚。
歌は好き。
綺麗な旋律。
なのにワタシが感情を込めれば、一瞬にして歌に魔力を持ち、人間の脳を壊す凶器。
それが悲しい。
好きなものさえ、自由に出来ないもどかしさと憎しみ。
縛られた運命。
造られた命を嘆くより、運命を強引に変えてしまおう。
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