詩集
焦がれる
目一杯 拡げる翼
白く美しく 目映い
眼を逸らしたくなるのに
逸らせないほどに純白の翼
その翼に自由を抱いて
その腕に穢れなき心を抱いて
僕の前から飛び立ってしまう
いつも簡単に
いつも残酷に
君を捕まえることも
きみの心を掴むことも
なにひとつ出来なくて
僕は自由に舞い飛ぶ君を
ただ見つめるだけ
同じように飛べない僕を
君は見ることさえしない
でも僕は恋焦がれて
遠い君を見つめている
決して届かない腕を
どんなに伸ばしても
君が降らせる羽根さえ
僕の手は掴めない
哀れなほど 僕の恋は
君へと傾いてゆくというのに
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