過去拍手2
―――――――――……
「う゛お゛ぉい…どうなってんだぁ…」
「見事にバラバラですねー」
「ししっボスに怒られんじゃね?」
「カス鮫隊長のせいですねー」
「なんでだぁ!」
「鮫のせいだろ」
「元はお前らが悪いんだろぉお!?」
今日も元気な声の響くヴァリアー邸。
談話室には、スクアーロにフラン、ベルがいた。
「これ、絶対高いですよー、あーあ」
「てめぇの幻覚で何とかしろぉ」
「嫌ですー有幻覚って疲れるんですよー?」
「使えねーな、カエル」
「壊すだけの堕王子よりはマシですけどー」
「カッチーン」
3人の目の前には、粉々になった元花瓶が。
無様に挿してあった薔薇が床に散っている。
もうそこらじゅう水でべたべた。
絨毯がぐっしょりしていて気持ち悪い。
「大体、堕王子がミーを苛めるからこうなるんですよー」
「だってカエルムカつくし」
ビュッ
「痛っ…あーもー涙出るー」
「う゛お゛ぉい!
いい加減にしろてめーらぁ!」
「うっせ鮫」
「作戦隊長こそその声いい加減にしてくださいー」
「余計なお世話だぁ!」
とにかく、とスクアーロが話を戻す。
このままでは世界大戦なんて比ではない乱闘が始まってしまう。
「とにかく幻覚で何とかしろぉ…」
「しょうがないですねー
じゃあ作戦隊長は1週間ミーの下僕で」
はーい、とスクアーロに反論する隙を与えずに幻覚を作り出したフラン。
「(簡単そうじゃねぇかぁ…)」
しばらく素直に花瓶の復旧を喜ぶ面々。
バンッ
「おいドカスが!」
「な、何だぁ…」
「てめぇは報告書もろくに書けねぇのか」
「なぁ…!?俺はちゃんと―――…チッあの部下かぁ!」
「下っ端なんかにやらせるてめぇが悪い、ドカスが」
パリーンッ
「「「あ、」」」
苛々していたのか、XANXUSは先ほど復元したばかりの花瓶をぶっ壊して出ていった。
「……あーあ、せっかく創ったのによー」
「ししっまぁそんなもんじゃね?」
バラバラ薔薇騒動
(悪かったなぁフラン…)
(いーですよ、作戦隊長が下僕なんて滅多にないんでー)
(本気でやるのかぁ!)
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09,11
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