93゚ (17) -Sied詩遠- 「っん……」 目を覚ますと、蓮さんの心配そうな顔がドアップにあった び…吃驚した… 俺が目を開けると、蓮さんは慌てて部屋を出ていった 蓮さんの顔…いつもは優しい顔なのにだらしなかった 蓮さんでもあんな顔するんだなぁ…なんか笑える 「あ、お目覚めになられましたか?」 蓮さんが開けっぱにしていたドアから、和風美人の人が声をかけてきた 「…あ、はい」 「あまり怖がらないで下さいよ?俺は遙と言います。好きにお呼び下さい」 そう言いながら俺の寝るベッドに座る遙…さん なんか幸慈は一番でかいサイズを買い込んでくれたらしくて、遙さんが座っても全然空いていた 「詩遠様は…「え、様とか止めて下さいよ!!遙さんの方が年上でしょっ!!」……いえ、それでは私の命が危ないので…」 にこやかに丁寧に断る遙さん うーん遙さんの笑顔は怖い…てかなんか癖があるなぁ そんな事を考えていると、逆に敬語を止めろって遙さんに言われた わー…無理に決まってるでしょー 遙さんと他愛ない話をしていると幸慈が来た 遙さんは幸慈に一礼し幸慈の一歩後ろについた 「大丈夫か?」 うん。大丈夫だけどさ…後ろの人達をどうにかしてください。 だって幸慈の一歩後ろに遙さん 遙さんの一歩後ろになんか色々 幸慈の隣には蓮さん、蘭さん…怖いって!! 「う…うん。てかなんで俺寝てんの?」 布団を深く被りながら幸慈に聞く 幸慈は俺の頭を撫でながらいう 「色々あったから疲れたんだろ…寝ろ」 そう言って幸慈もベッドに入ってくる 幸慈は暖かくてすぐ眠りにつけた そのときに蓮さんが幸慈に謝ってたような気がするけど、俺の意識は夢の中にあった [←][→] [戻る] |