[携帯モード] [URL送信]

93゚
(14)

 
視界が揺れる中、副会長の唯さんの声に耳をすませる
 
『詩遠くんは役員どうする?』
『会計にすれば?茶月、一人だし』
『一人でも、良い』
 
え…?
どういうことですか?
 
役員?
生徒会の役員…になるのっ!?
 
「ちょ、ストッープ!!…俺、生徒会役員になるの?」
 
そう聞くと、輪になっていた志紅を除く四人は、当たり前だと言うように頷く
 
理由は簡単で、志紅が生徒会に入れたいと思えば、誰でも入れるらしい
 
やっぱり会長の特権ってこと?
 
「じゃぁ…詩遠は会計かなぁ?」
 
「志紅、俺一人で、良い」
 
同じことを繰り返す茶月を無視して、契約書みたいなのを出す志紅
 
茶月は深いため息をついて、諦めたのか唯さんの首筋に吸い付いた
 
志紅はよろけた俺を無視して説明を始める
 
ホモ校なんだっけ?
 
なんか目眩がしてきた…
 
ピロピロピン
 
携帯が鳴る
 
「はぁいー」
「俺だ」
「………こーじ?」
「ん」
「なんかあったのー?」
「学校大丈夫か?」
「うん。すっごい楽しいよっ」
 
奥の方で組長と焦った声が聞こえた
 
「こーじ…仕事頑張ってね?」
「チッ。早めに迎え行くからな」
 
切りながら苦笑いすると、ニヤニヤした生徒会役員様たちが見ていた
 

[←][→]

14/29ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!