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(12)
「ねぇ、どこから来たのぉ?」
「俺と付き合わねぇ?」
「おいっふざけるなよっ」
えーと……
おろおろしていると、志紅が助けてくれた
「みんな、詩遠が困ってるでしょう?」
可愛らしく首を傾げる志紅に、鼻血を垂らす数名
その姿にロックオンされた俺は、志紅に抱き着きながらにへーと笑う
そこでまた悲鳴が上がったのは、言うまでもない
なんで一々悲鳴が上がるのか分からないまま、志紅に手を引かれて歩いていく
「志紅ー」
「あ、憂」
「詩遠、早速絡まれたんだ?」
志紅に確認するように聞く憂に、頭にハテナを浮かべる
沙夜も後ろからカーディガンを、肩に掛けてちょこちょこついてくる
「これから生徒会室行くからね?」
「なんでー?」
「僕たちの友達紹介しようと思って…」
沙夜が照れた声で言うから、可愛すぎて抱き締めた
憂が膝カックンしてきたが、あまり意味のないことだったけど
あーあ、幸慈何してるのかなぁ
段々寂しくなってシュンッとしてきた
あ、でも俺が来たってことは志紅も会えないんだ…
「ここだよ」
考えている間に着いてしまったようだ
こうして来ると、結構緊張する
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