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「あの…どういう意味ですか?」
気になって聞いてみると、気付いたようにいつ
「そっか…外部生だったね。あのね、クラスは学力、地位、寄付金の多さで決まっているんだ。A組は一番この3つが揃っている人達。B組はまぁまぁ普通に揃っている人達。C組はあんまり揃っていない人達。D組は論外。僕はそんな決め方、いけないと思っているんだけどね…。でも随分、良い方になったんだ。理事長が変わったからね」
人懐っこい笑顔を見せて、教科書を持っている手を変える
良い先生の担任にめぐりあったようだ
「で、俺はA組でしたっけ?」
「うん。そうだよ…でも、詩遠君からの寄付金が膨大に納められていて…そんなにお金持ちなの?」
幸慈め……
あんまり目立つことはしたくないって言ったのに
只でさえ、こんな季節外れの外部生なのに
「えー…あーや、そんなでもないですよ?」
そうかなぁ?と首を傾げる先生を、無理矢理納得させて先を急ぐ
これ以上探られると、組のところに居候中ですってバレちゃう
クラスに近付くにつれ、心臓がバクバクしてくる
上手くやっていけるかなぁ?
あ、志紅ってどこのクラスなんだろう
そう考えている内に、A組の前まで来てしまった
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