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93゚
(05)

 
「し、しぐれぇ!!」
 
ビクビクしながら志紅を呼ぶ
 
志紅もこっちに来る速さを早める
 
とにかく、鼻血を止めようと近付くとバッと顔を上げる
 
「…大丈夫?」
 
内心ビックリしながらも声をかけると、その子は声を出さずにコクコク頷く
 
ティッシュ持ってたかな?
 
制服のポケットに手を入れると、四角い形が手を触れた
 
「はいっ、ティッシュ」
 
手渡そうとするとあわあわしながら、走って逃げていった
 
「あの、そのティッシュ貰っても良いですか?」
 
顔を真っ赤にしながら、おずおず手を出してくる違う男の子
 
頷いてティッシュを渡すと、ティッシュそのままを持っていかれた
 
まぁいいか
 
「あの…」
 
また後ろから声が聞こえて、振り替えると俺より…少し、少しデカイ子がいた
 
「憂がごめんなさいっ」
 
礼儀良く頭を下げる子を見て慌てる…憂くんって?
 
「沙夜っ!!ごめん、俺…」
 
「大丈夫だよ?志紅、久し振り」
 
周りに花が咲くような笑顔
 
か、かわいい…
 
「えっわぁ!?」
 
「詩遠っ!!」
 
いきなり沙夜くんに抱き着いた俺を、志紅は引き剥がそうとする
 
…と、横から手が伸びてきて身体が離れた
 
「沙夜に何してんだぁ!!」
 
憂くんが顔を真っ赤にしながら、俺に殴る蹴るの暴行
 
…をするが完璧に交わしていく俺
 

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