93゚
(30)
「詩遠…わ」
「謝る事ないよ?…俺、李以の言ったこと本当だと思うし」
俺がそう言うと李以は笑い、頭を撫でてくれた
足で背中を蹴られ、そのまま雅之さんの料理を食べた
蹴られた背中を擦りながら、李以のご飯を幸せそうに食べる姿に笑う
「詩遠。飯食ったか?」
「あ、そういえばまだだった…じゃね、総馬」
総馬に別れを告げ、志紅の傍に行く
遙さんが来たからか、壊人は居なくなっていた
「志紅〜〜っ!!」
久し振りに志紅に抱き着いた気がする
だって最近は、懍ちゃんを抱っこしてたからね
志紅は遙さんにベッタリしてたのを見られたと思ったのか、恥ずかしそうだった
気にしないのにね
「詩遠」
「んー………ンクッ!?」
後ろから幸慈の声がして、振り返ると唇に薄いものが当たった
それが幸慈の唇だと気付いたのは、舌が口内に入ってきた時に分かった
「ふっく、やめッ…んちゅ…うッふ、」
息苦しさと羞恥から、幸慈を離そうとする
[←][→]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!