93゚ (11) 「雅之さんって本当、料理上手いよねっ」 大室間に行くと皆さんが暖かく迎えてくれた 雅之さんの料理を数分でたいらげ、思った事を伝える 結構照れ屋な雅之さんは、赤面しながらもお礼を言い早々とその場を立った 「雅之さんって……可愛いんだね」 「いや、いつもは顔を赤くしたりしないッスよ」 「…さすが、詩遠さんだよな」 「おぉ」 えっ…そんな尊敬の眼差しで見つめられても… ヤクザABCさん達にタジタジの俺に、來人さんは苦笑いしながら頭を撫でてくれる 「「おかえりやさい」」 玄関の方から大きな声が聞こえ、そちらの方に意識を向けると…… 幸せそうな遙さんとビクビクしながら歩く志紅がいた 「遙さんっ、志紅っ!!」 2人に抱き着くと、最初は戸惑ったようだが抱き締め返してくれた 志紅と手を繋ぎ…って高校生がなにしてんだって話なんだけど。 大室間へと着く 「あー來人じゃなくて…あのーお前の弟?兄貴?あいつ呼べ」 「はぁ、壊人ですか?…弟ですよ」 來人さんは呆れたように遙さんに言う 幸慈といい、遙さんといい…この組は大丈夫かな? 組員の名前もろくに覚えてないなんて… 駄目でしょ? しかも、組長と副長だよ? いつか潰れる 絶対潰れるから!! [←][→] [戻る] |