93゚
(03) -Side詩遠-
今日の全ての授業を終え、生徒会室までいつものメンバーで行く
その間にもまとわりつくような、ネットリとした視線を感じる
「詩遠?最近、変だよ」
「あっ、平気!!」
無理して笑う
そう。と志紅は前に向き直る
生徒会室に入るまでそれは変わらなかったが、気にしないようにしていた
今日は文化祭についての話
書記の俺は茶月がボードに書いたのを、紙にまとめる役
予算、人数などを確認してから、生徒会ではなにを出すか決めた
「前回はホストクラブ。前々回はメイド喫茶…
なんでこういうものなんだろう…はあ」
こうして志紅を見ると様になる
…って志紅に怒られるよな
「執事喫茶は?」
唯が優雅に微笑みながら言う
また同類のものだな…
それから案はどんどん出る
にゃんこ喫茶、女子高生喫茶…喫茶ものが主のようだ
そして結局は最初の執事喫茶に決まってしまった
茶月、一番似合いそうだ
「じゃあ、今日は解散!!」
「あ、俺はこれまとめてからにするよ」
俺がプリントを持ち上げて言うと、唯が茶月を突っつく
「茶月も書記でしょ?」
渋い顔をする茶月。
別に少ないし、いいよ。と言おうとする前に、唯が茶月になにかを囁く
すると、茶月は一言、やると言った。
なにを言ったんだ…
[←][→]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!