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(07)
やっと桜鳳会に着いたかと思うと、桜鳳会の本家の周りには黒い車が何台もあった
全部、久原の印がついている
「なにもこんな目立つとこに…」
苦笑いしながら自分もそこに車を止める
運転席から降りて桜鳳会の本家…ビルを見る
入り口に入るともう人が倒れていた
桜鳳会の者も入れば、久原の者も。
どっから上に上がるんだこりゃ…
エレベーターも階段も見渡す限りない
奥の方に行くと、薄暗い階段があった
見ると、やはり人が疎らに倒れている
「チッ…めんどくせぇな」
上に行くにつれ、倒れている人の人数が減っていく
結構下にいたからなぁ…
呑気にそんなことを思いながら、上へと歩いていく
すると、銃砲が響いた
この上か…
銃を取り出し、カチャカチャッといつでも使えるようにする
最上階に着くと、遙と桜鳳会の会長の声が聞こえた
『ここまでよく組長なしで来られたなぁ』
『馬鹿にしてます?組長がいなくてもこんなところ…潰せますよ』
『ほぅ…?』
『それより、聞きたいことがあります。神乃…神乃正孝さんと幸恵さんをご存知で?』
聞くつもりか…
少しずつそこに近付いていく
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