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93゚
(07)

 
やっと桜鳳会に着いたかと思うと、桜鳳会の本家の周りには黒い車が何台もあった
 
全部、久原の印がついている
 
「なにもこんな目立つとこに…」
 
苦笑いしながら自分もそこに車を止める
 
運転席から降りて桜鳳会の本家…ビルを見る
 
入り口に入るともう人が倒れていた
 
桜鳳会の者も入れば、久原の者も。
 
どっから上に上がるんだこりゃ…
 
エレベーターも階段も見渡す限りない
 
奥の方に行くと、薄暗い階段があった
 
見ると、やはり人が疎らに倒れている
 
「チッ…めんどくせぇな」
 
上に行くにつれ、倒れている人の人数が減っていく
 
結構下にいたからなぁ…
 
呑気にそんなことを思いながら、上へと歩いていく
 
すると、銃砲が響いた
 
この上か…
 
銃を取り出し、カチャカチャッといつでも使えるようにする
 
最上階に着くと、遙と桜鳳会の会長の声が聞こえた
 
『ここまでよく組長なしで来られたなぁ』
『馬鹿にしてます?組長がいなくてもこんなところ…潰せますよ』
『ほぅ…?』
『それより、聞きたいことがあります。神乃…神乃正孝さんと幸恵さんをご存知で?』
 
聞くつもりか…
 
少しずつそこに近付いていく
 

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