93゚
(28)
それからは、志紅と残りの部屋の片付けを手伝ってもらい、夜に別れた
何もすることがなくて、テレビを見ながらボーッとする
「電話しちゃ…迷惑だよね」
幸慈を思い、携帯を開いては閉じるの繰り返し
少し早いが風呂に入ろうと思い、さっきまで握り締めていた携帯を置いた
「うわーデッカ!!」
個室のはずなのに、風呂は男二人は入れるところだった
軽く身体を洗い流し、一人で風呂を満喫する
「ふんっふふふん」
思わず歌を歌ってしまう
今日は色々あって疲れた…
だから早く寝てしまおうと、逆上せない内に身体を洗って風呂を出た
机に置いた携帯を見ると、ピカピカ光っているのがわかった
メールかな…?
携帯を開くと『幸慈』とディスプレイにあった
急いで開くと、無題となっている
幸慈らしいや…クスッと笑って内容を見る
思ったより早く迎えにいけそうだ
来月の中旬には仕事が終わる
とだけあった
ってことは…今は9月…10月には帰れるのか
思わず顔が緩む
それと同時に寂しい思いにもなった
だって…憂や沙夜、唯さんや茶月さんに会えなくなる
でもまた会えるよな?
遊びにくればいいんだ
そう考えると気が楽になり、幸慈に返事をして寝室に行く
ベッドに寝っ転がるとすぐ眠りについた
[←][→]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!