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そんな凄い人と話しちゃったわけ?
「あのね、さっきの人は薔薇の貴公子って言って…困っている人がいたら助けてくれる人なんだぁ!!」
「ケホッ…本名は黒崎 真琴さんだよ」
咳を混じりながら、笑って言う沙夜
そう言えば沙夜、カーディガンとか良く咳するけど、なんか調子悪いのかな?
「で、いつも二人でいるんだよな!!眠り姫とな!!」
うんうん。と志紅は頬を染めて話す
「本名は…ゴホッ白崎 瑠璃さん。いつも寝てるから、ケホッ眠り姫って呼ばれてるの」
さっきより気分が悪そうな沙夜が、憂に寄り掛かる
憂は沙夜の背中を擦り、抱き締める
志紅もそれに気付いたように沙夜に近付く
「なんかあったの?」
俺の顔を覗く…えーっと黒崎
なんでこの人は俺の顔を覗くんでしょうか?
「沙夜がなんか様子変なんだ」
「あー…ら。稀納さんっ!!お薬また忘れちゃったの?」
咳をしながら、沙夜がこくんと頷く
ありゃりゃ…とポケットを探るが、思い出したように白崎?のバックを探る
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