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銀魂
2
近藤さんが頬を腫らして入ってきたあと
隊士たちは俺と局長、副長、隊長を残し大量の紙を持って走って行った





何を仕出かすんだろうと疑問視すれば


“白髪の侍へ!!

てめェコノヤロー
すぐに真選組屯所に
出頭してこいコラ!
一族根絶やしにすんぞ

真選組”


などと書かれた紙がそこら中に貼ってあった

人様の扉の前にも



『ただでさえ雀の涙ほどの…一族の魂より大事な信頼を根絶やしにしてどーすんだよ』


「問題はそこじゃない。あとバケツしっかり持てよ、こぼれてんぞ」



言われて初めて気づいた

後ろを見ると道印のように続いている



『もっと早く言えよ』


落ちた紙達を回収するために踵を返した




ーーー



「なんですって?斬る!?」


戻ってきたらバケツ係は沖田がやっていた
そこに拾ってきたものを詰め込む


「ああ、斬る」

「件の 白髪の侍ですかィ」



俺が戻ってきたにもかかわらずに

おいお前が持て
とは言わなかった

総悟にデレ期がきたかもしれない
ただ単に無視してるだけかもしれないけど



「真選組の面子ってのもあるが あれ以来隊士どもが近藤さんの敵とるって殺気立ってる。でけー事になる前に俺で始末する」


「土方さんは二言目には“斬る”で困りまさア 古来 暗殺で大事を成した人はいませんぜ」


「暗殺じゃねェ。堂々と行って斬ってくる」


『いくらなんでも、情報が少なすぎじゃないすか。相手が白髪って事しかわかってないんでしょ?』


「だから今アテも無く探してんだろ」



アテが無いのに行動してたのか
情報聞き出してからの方が楽じゃね

…あれ、そういえば白髪の侍って知り合いにいなかったっけ



「そこまでせんでも、適当に白髪頭の侍見繕って連れ帰りゃ隊士達も納得しますぜ」



沖田は近くにいた白髪の眼鏡ホームレス系親父のそばで片膝をついた



「これなんてどーです ホラ、ちゃんと木刀もちな」


「ジーさん その木刀でそいつの頭かち割ってくれ」


『ご老人には優しく接しろよ…つか木刀持たせただけだろ それで騙せるとでも?』




沖田はご老人の眼鏡を外した

「パッ見さえないですが眼鏡とったら ホラ」


眼鏡で見えなかった顔の一部が現れた


『「武蔵じゃん」』

「何その無駄なカッコよさ!」



記念写真撮っとこ
二度と会えねーかもしれねーし

どうやって撮ろう
やっぱり自撮りかな
でもな、写真とか面倒だな。
アホらし




『十四郎〜写真撮って〜』


「有名人に会ったらとりあえず撮る女子高生? あと蒼とさり気なく腕組むんじゃねーよジジイ」





渡した携帯をそのままポケットに突っ込む土方

おい待て俺の携帯…




「そんなために仕事用の携帯使うなよ…使うならせめて俺との」



『え、何て?』



「…いや忘れろってうおッ!」




土方の背後には刀を抜いて斬りかかる総悟がいた



何か目が真剣だ

いや、いつも真剣なんだけどな

今回は今までより格が違うというか





そんな総悟をギリギリで避ける土方



何を話しているのか聞こえないがまあいいや

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あきゅろす。
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