銀魂
1
とても天気がいい日
そんな日の会議中に土方と俺を呼ぶ声が聞こえた
「副長ォォ! 処理長ォォ!」
「局長が女にフラれた上」
「女を賭けた決闘で、汚い手使われて負けたって本当なのか!? 」
誰だ、こんなこと言ったヤツ
俺誰にも話した覚えねーぞ
「女にフラれるのはいつものことだが、喧嘩で負けたって信じらんねェよ! 」
「銀髪の侍ってのは何者なんだよォ! 」
おい、原田
本人がいないからって事実言うんじゃねーよ
そういう意味を込めて俺は茶を飲みながら睨んだ
「会議中にやかましーんだよ。あの近藤さんが負ける訳ねーだろうが。誰だ?くだらねー噂垂れ流してんの」
土方は落ち着いて答えた
すると原田たちが一斉に指差し
「沖田隊長がスピーカーで触れ回ってたぜ」
と。
つまりあれか、沖田か
沖田のせいか
「俺は、蒼に聞きやした」
沖田が茶をすすり、こちらを見た
全員の視線が俺に送られるのを感じて、俺は土方のせいにした
即答だった
『詳しいことは土方さんから聞きました』
「ハァ…こいつなんかに詳しいこと話した俺がバカだった…」
手で顔をおおい溜息をついた
なんでサマになってんだよ
なんでかっこいいんだよ死ね
まずなんかってなんだよ馬鹿
でも俺のせいじゃなくなったのが嬉しい
「チッ、水無月のせいじゃねーのか」
おいコラ沖田テメー覚えとけよ
俺が本気出せば心臓一発でグサッとやるからな
「んだよ!結局あんたが火種じゃねェか!」
「偉そうな顔してふざけんじゃないわよ!」
「ってことは何?マジなのあの噂!」
詰め寄る原田たち
短気な土方はキレた
「うるせェェェぁぁ!! 」
土方の行動に目を見開いた
え、ええ!?
机蹴り飛ばさなくてもいいじゃん!
灰皿乗ってんじゃん!
煙草乗ってんじゃん!
瞬間的に行動に移した
『畳汚すんじゃねェェ!』
「何で俺ェェ!?」
やっべ、近くにあるの蹴ったら山崎だった
ごめん
「会議中に私語した奴ァ切腹だ。俺が介錯してやる 山崎…お前からだ」
「え"え"え"!? 俺…叫んだだけで…特に何も…しゃべってな…」
「しゃべってんだろーが。現在進行形で」
土方が切腹と言った瞬間今までのが嘘のように皆黙った
しかも剣先が山崎へ向けられた
ドンマイ山崎(笑)
「ウィース。おお、いつになく白熱した会議だな」
襖を開ける音が聞こえた
そこには頬を腫らした近藤さんがいた
「よ〜〜し、じゃあみんな。今日も元気に市中見廻りにいこうか」
隊士達の視線が一気に近藤さんに集まる
近藤さんは首を傾げた
「ん?どーしたの?」
土方がため息をついた
近藤さんは救世主だった
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