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流れに流れて。
神様?

「ねぇ何してんの?
お楽しみなら僕にも混ぜてよ」

「い、壱くん」



声を震わせながらクスクス笑う一先輩に似た人に言葉を投げかける。

って、壱くん?



「あっ、昨日高宮と一先輩が喧嘩した理由だ」



ポンっと蘇った記憶。
じゃあ、この人は一先輩の双子の片割れじゃん?
そう思ったら何故か指でその壱先輩?を指していた。



「はじめまして
僕は梅本壱。ちなみに兄貴の方だからよろしくね」



間に挟まれていた彼女をまるで無視してオレに手を差し出してきた壱先輩。
握手を求めているのだろうか?


伸ばされた腕に自らの掌を重ねる。握られた手は冷たくて、なんだかドキリとしてしまった。その人はオレより身長が低くて、(チカと同じくらい)可愛い人だと思った。



「だから、あんたらこの子に何をしようとしたの?」




くるりと反転して今度は彼女達に顔を向けた。ビクリと過剰に反応したので少し不振を抱いたオレは壱先輩に隠れるようにして周りを見ているコトにした。



「壱くんも知ってるんでしょ?和哉がこんな平凡な奴と付き合ってるの」



思い切り指を指されて内心ズキリと胸が痛んだ。
ハッキリと平凡なんて…


あれ?デジャブ?



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あきゅろす。
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