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流れに流れて。
2

「話しってなんですか?」


なんて、此処まで言われて気づかない程オレはアホじゃない。だけどオレを呼び出しんだからキチンと彼女達の口から聞きたい。


「和哉はね、誰のモノにもならないの!!だからさっさと別れなさいよ!!」


ギリっと爪を壁に立てながら激しい口調で言った。
なんだかその口調は、とても焦ったようで目には涙が微かにだけど溜まったように見えた。


「あ、の」

「何よ!?」


周りの娘が代わりに口を開けて返事を返した。


「なんで、高宮が“モノ"になるんですか?」


ポツリと少し胸に残ったセリフを口に出した。
あたかもその人は高宮を所有物のような言い方をして、周りの女の子達もそれに頷いていた。

何故?


「高宮って人間ですよ?」

「何が言いたいのよ?」


オレの言葉を聞いた彼女は眉を寄せて皺を作り、腕組みをして壁にもたれかかりながらオレの次の言葉を待つ。


「だって、なんだか高宮をモノ呼ばわりして…




それに、オレだって高宮と好きで付き合ってるワケじゃ…」


最後の方は聞こえるか聞こえないかのようなか細い声で言った。


確かに、オレは高宮に好きで付き合ってるワケじゃない。




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