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流れに流れて。
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あっという間に校門に出ていた。
先に行ってしまった二人は、何処に停めていたのか考介先輩はバイクを出して、泣くチカを抱き上げて無理矢理乗せてってしまったのだ。


和哉はなんとも云えない顔つきでオレの手を絡めたまま歩いているだけ。


校門を出てすぐ、和哉は右の方に曲がってしまった。


「あれ?家ってこっち側なんじゃ…」

「?こっちだ」


歩くペースは変わらずに二人トコトコと並んで歩く。


まさか、朝オレの家に来たのって方向が真逆なのにわざわざ一緒に行く為に来たの?


「どうした?顔が赤いぞ勇気」


だって、なんでコイツ平然としてるんだよ!!オレめちゃくちゃ恥ずかしいし、嬉しいんですけど!!


「なんでもない…」

聞こえるか聞こえないかの声で、恥ずかしさのあまりオレは俯き黙って歩きだした。


周りの視線は相変わらずで、朝までのオレなら死にたいくらい逃げ出したいって思っていたのに、今のオレは


嬉しい…なんて、


この時間さえ永く感じて、どれくらいの距離なのかなんて全然わかんなくて

ふいに和哉の足が止まって不思議に思い、俯いていた顔を上げた。


「着いたぞ」


学校からかなり近くて、何より駅が見える。

高層マンションの目の前で立ち止まり、オレは目が飛び出そうだった。




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