流れに流れて。
2
「元気ないよ?」
女顔負けの可愛らしい顔をした友人チカはオレの癒やしの一つだ。
「チカ〜聞いてよ…」
校門を行き交う生徒達。オレはいきなりざわついたコトにも気づかずにチカに飛びついた。
「どうしたの?」
「実はさぁ…」
口を開いたのと同時に声が重なる。
「勇気!!」
「はぃぃい!!」
怒声の籠もった声で名前を呼ばれ、体を思い切りビクつかせた。
ざわめく生徒達。
そしてオレの心臓もざわめきだした。
ギギギ。と音が出そうな感じで恐る恐る振り返る。
「オハヨーゴザイマス」
「……。」
案の定、そこには鬼が立っていた。
[←][→]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!