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D.Gray-man
支えあって(アレン/ほのぼの)


「アレン重傷だって…」
「かなりアクマがいたらしいぜ…」


「……え」


たまたま聞こえた探索部隊達の会話

その話に


―ドクッドクッドクッドクッ


心臓が煩くなる


「…今は病室にいるって」

「…っ!!」


そして私は走り出した





エクソシストは常に危険な戦場で戦ってる
命の保証なんてない

それは私もアレンもリナリーも神田もラビも皆同じ


わかってる


でも

失いたくないの






「ハッ…ハッ…!」


ガラッ!

勢いよく病室のドアを開ける

中でベッドに座ってたアレンが驚いてた


「名前!そんなに急いでどうしたんですか?」
「あ…」


アレンは体中包帯だらけで
うまく言葉が出てこなかった


「?」


何も言わない私にアレンが首を傾げる


「………傷…」
「ああ!これなら全然平気ですよ」


ニコリといつもの笑顔を私に向ける


「重傷…でしょ…?」
「これぐらいじゃあ重傷に入りませんよ!仮にもエクソシストなんですよ?」
「………でも…痛いことに変わりはないよ……?……………………………エクソシストでも…ファインダーでも…普通の人でも…」
「!」


アレンが目を見開いた


「……私がもっと強ければ…皆傷つかずに済むのに…」


そう思うと悔しくて、歯痒くて
唇を噛み締める


「………名前」
「……?」


アレンの優しい声に顔を上げる


「一人で抱えこむ必要なんて全然ないんですよ」
「……アレン…でも私は…」
「皆で助け合いましょう?それこそエクソシストもファインダーも普通の人も変わりません」


アレンが向けてくれる優しい声と笑みは
心にスーッと染み込んでいく


「うん……!」


頷く私にアレンも頷き返してくれる


「……アレン………ちょっと…いい?」
「? 何…」


ギュッ


「へッ!?」
「………」


目を閉じて、アレンの胸に頭をうずめる


「ど、どうしたんですか…?」


―トクン―トクン


規則正しいアレンの鼓動


「落ち着く…」
「……心臓の音…?」
「うん…アレンがちゃんと生きてるって証…」
「…名前、僕はそう簡単には死にませんよ。…もちろんリナリーやラビ、神田だって」
「…うんっ」


アレンの体温が心地良い









失いたくないから

この手で守りたいの

でも

守るだけじゃなくて

皆で支えあうのも…
いいよね?





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