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Moon
始まり1
カルディス王国
アムストラデム宮殿

ほどほどに静かな宮殿の王の私室に慌しく一人の少女が駆け込んできた。

「お父様!!」

「なんだルシファ。静かにドアを開けなさいと言っているだろうに」

この国の国王と思われる男が、先ほど慌しく入ってきた少女――ルシファを諭した。

「なんだではないです!どうして私を行かせてくれないのですか!」
「危険だからだ。海を渡らないといけない。海に詳しい海賊に任せたから、ミファルは見つかる」

「海賊なんかに任せて心配にならないの!?」

「それは…。だが、優秀と言われている奴らに任せたから大丈夫だ」


先ほどから二人は何の話をしているかと言うと、話は前日のことにさかのぼる。

この国の王女、ミファル・ラル・カスディスが忽然と姿を消してしまったのだ。
そしてミファルが消えたミファルの自室には紙が置いてあった。


内容は

ミファル王女は預かった
返してほしければ
ラファエラ王国のカグ山山頂まで
ルシファ王女を連れて来い
出来ないのなら
ミファル王女の命はない

というものだった。

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あきゅろす。
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