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Underdog


にわかに緊張が走った。
別プログラムって何?
人体改造でもされちゃうわけ?

心の準備が出来ていない俺達を尻目に、人事部は手にしていた紙を読み上げていく。

「大鳥亮介(おおとりりょうすけ)くん」

呼ばれたはずなのに誰も反応しない。
いや、ちょっと待て。うめき声みたいなのがしたような。さては寝ぼけてるな?

「坂出秋栄(さかいでしゅうえい)くん」

右隣りのインテリ君が小さな声で返事をした。なーんか育ちが良さそう。

「加嶋裕巳(かしまひろみ)くん」

……聞き覚えのある名前だ。っていうか俺じゃん!
え、なんで?
なんか悪いことしたっけ?

「来生雅晴(きすぎまさはる)くん」

げっ、右隣りが反応した。
つい凝視したら倍の目つきの悪さで睨み返された。怖いよこの人……!

「大河内真吾(おおこうちしんご)くん」

そのさらに右隣りのやつが顔をあげた。

「呼ばれた方は、こちらへ来て下さい」

俺を含めた5人ががたっと椅子から立ち上がった。

「……え?」

まるで戦隊もののごとく、5人が一直線に立っていた。
まさかこの席こそが、別研修プログラム行きのチケットだったのか……。

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