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Underdog
13

「連絡事項が2点ほどあります」

赤磐さんはクリアファイルに入った書類をちらちらと見て、俺達に切り出した。

「ライブの成功を受けて、CD発売が決定しました。うちで作るインディーズレーベルから出してもらうから、早速制作に取り掛かってもらいたい」

その言葉を裏付けるように、発売までの日程表が配られた。さすがに仕事が早い。

「ライブでやった曲を収録するって感じですか?」
「そうだね。プラスアルファはほしいけど、最低限ライブ曲は入れたい」

練習、収録、PR活動、発売日、ジャケット撮影の日取りまで決まってる。この人ってやっぱり仕事出来るんだろうな……。
秋栄がやる気に燃えてるのが見えた。



「2点目だけど、『Underdog』メンバーは正式にこの4人に決まりました」

爆弾発言はあっさりと放たれた。
一瞬耳を疑った。だって、足りないじゃないか。

「あいつは……?」

ハルの呆然とした声。

「真吾君はこの辺で抜けてもらう予定だった。あらかじめ本人の了承はとってるよ」

対する赤磐さんはビジネスライクに冷ややかで。ビジネスライクっていうかビジネスなんだろうけど。

「もう一度話したいんですけど」
「ライブについても一言謝罪の言葉がほしいですし」
「悪いけど、彼はもう我々の管理下にはいない」



――知らない間に、いろんなところで何かが動いていたらしい。




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あきゅろす。
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