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Underdog


俺達5人はいつものスタジオに集まった。
ついでに赤磐さんも、別件の都合がついたとかで同席している。

真吾が慣れた手つきでパソコンをスピーカーに繋ぎ、USBメモリに保存していた曲を流す。

「あのへたれがどう変身してるか楽しみだ」

壁にもたれて皮肉屋を決め込むハル。
でも、曲が流れると余裕ある態度は一変した。
驚け驚け。

亮もそわそわとしながら曲を聞いている。
聞けば聞くほど、早くやりたいって思える。


ギターの余韻とともに一曲目が終了。

「いいね、これ」

さらっと褒め言葉がでたのは秋栄だ。

「せやろ、俺にかかればざっとこんなもんや」

製作過程を見てきた俺としても、まるで自分のことみたいに嬉しい。

「ライブまであんまり時間ないし、早く練習に入ろうよ」

亮がそう言ったとき、空気が明らかに固くなった。

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