Underdog
8
「ねぇねぇねぇねぇねぇ」
大鳥亮がバシバシと肩を叩いてきた。ビールが表面張力ギリギリまで揺れてるんですけど!
「加嶋くんは裕巳って名前だよね?」
「そうだけど」
「じゃあさ、ヒロロンって呼んでいい?」
「はぁ!?」
「良いんじゃない。バカっぽくて」
「てめぇは口だしすんじゃねぇよ」
「あ、来生くんのことはハルルンって呼ぶつもりなんだけど、良いよね?」
「ハ……」
絶句する来生。大爆笑する俺。っつーか相打だよな……。
「どこからそんなあだ名が出てくんだよ……」
「ダメ?」
「せめてヒロにしてくれないかな」
「それだとオリジナリティに欠けるじゃん」
大鳥は大変不満そうだ。が、許すわけにはいかない。
いくら小動物顔負けの上目遣いで迫ってこられても、だ。
「じゃあ、ヒロにする。俺のことは大鳥でも亮でもビッグバードでもBBでも好きに呼んで!」
小柄なのにビッグバードってちょっと自虐的。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!