いきものがかりな小話
夏空グラフィティ(3Z沖神)
空が青い
夏の青空ってのは
何でこんなに青いんだ
何故だか無性に腹が立つ
何なんだこの感じ
授業サボってこの場所にきてみりゃぁ
何故だかピンク色の髪したネコがいるし
結構嬉しかったのに
憎まれ口叩いてやろうと思ってたのに
そんな事にはお構い無しに寝てるし。
無防備すぎんだろこいつ。つーかそのビン底メガネどうにかしろよ
「...何でこんな奴の事なんか好きになっちまったんでィ」
ため息混じりにボソリとつぶやいた言葉に、
自分でも驚いた。
やべぇ、恥ずかしい。
なんだかいたたまれなくなって、
俺はここから去ろうとした。
が
「...もう一回言うヨロシ」
その言葉に
心臓が口から出るくらい驚いた
「お...っまえ、起きてたのかよ」
そいつは蒼い瞳でまっすぐ俺を見つめてる。
「寝てたけど、お前のキモイ言葉で起きてしまったアル」
ああそうですかィ、キモイですかィ
半分やけになった俺に爆弾投下
「...でも、嬉しかったアル。だから、もう一回」
ああ、
空が青い。
君の瞳も蒼い
俺と君の顔は
――真っ赤。
こんな夏空、早く消えちまえばいいのに。
**
(早く言えヨ。ヘタレサディスト)
(...やっぱり選択ミスか?これ)
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