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●みずあそび [土銀]



    +みずあそび+




「邪魔するぞ」



万事屋の、いつも鍵の空いた玄関の引き戸を開ける。
秋の声を聞いたとはいえ、まだ陽射しは夏の色が濃い。
屋外から屋内に入っただけで少し涼しくさえ思えた。


「―万事屋?」

声をかけるが誰の返事もない。

「留守かよ 無用心だな…」



仕事が昼で終わって時間が出来た。
思い付いて此処に来てみた訳だが誰も居ないんじゃ仕様がない。
しかし鍵が開いたまま誰も居ないというのも無用心だと思い、上がって少し待つことにした。

靴を脱いで上がろうとすると、洗面所の方から水音。

「いるのか?」


風呂場を覗いて見ると、浴槽に居たのはこの家の主。
浴槽のフチを枕にして雑誌を顔に乗せたまま水に浸かっていた。

「…生きてるか?」
「…んぁ? …」

声をかけると少しだけ此方を見て、また元に戻った。

「へんじがない ただのしかばねのよ」
「アホかこの水死体」

べしっと雑誌の上から叩く。



「…ったく何だっての」
「時間出来たから来てみりゃ 何やってんのお前」
「あちーからよー 行水だ行水」
「暇人だな」
「何言ってんだよ 電気使わねーし立派なエコじゃねーか」
「エコっつーかまずこの家エアコンすらねぇだろ」
「うるせー」

顔に乗せていた雑誌を退けて、面倒臭そうに此方を向いた。

「つーかこの暑いのによくそんなかっちりした服着てんなぁ土方君は」
「仕方ねぇだろ 隊服だし…暑いならプールでも行くか?」
「プールはもう終わってんだろ… つーかプールはもういい」
勘弁だわ と振られた手を
「…お前手しわっしわしてんぞ?」
捕まえてみると白くふやけている。
「どんだけ入ってんだよ」
「うるせーな いーじゃん別にー」
俺の手を払うと、ちゃぷん と体の向きを変えた。
万事屋の首筋を水の玉が滑る。


「大体お前何しに来たの」
「時間出来たから寄っただけだ」
「わざわざこんな暑いトコロへ?」
「あぁ …ガキ共は?」
「柳生の坊っちゃんが旅行連れてった お妙と一緒にな」
「そうか」



それを聞いて、脱衣場に戻る。
服を脱いで向かうは浴槽。


「ちょっ 何でお前も入って来んの?」
「暑いから エアコンねーしエコなんだろ?」
「ふっざけんな 狭っ」

抗議の声は無視してさっさと入ってしまう。
水位が上がって、ざぁっと水が溢れた。
ただやはり2人向かい合わせて入るには浴槽は狭く。

「流石に狭いか」
「分かってるなら出ろよトッシー」
「しょうがねぇな ほら こっちこい」

万事屋を後ろから抱き抱えるように座るとどうにか納まった。
暑い外気に晒されていた身体が、水の中で冷めていく。

「はー… まぁ悪くねぇな」
「悪いわボケェ 俺のリラクゼーションタイムが…」
「年中リラックスしまくってんだろテメェは」


目の前に来た、濡れた銀髪にそっと触れた。
いつもはふわふわのそれが今は水のせいで少し寝ていて。

「何だよ?」
「別に」

近づいて、鼻先や頬でくしゅくしゅと柔らかい髪の感触を味わって。
うなじにキスすると奴がびくりと体を強ばらせた。

水滴の伝う肌に心拍数が上がる。
「ちょっ…離れろって」
「狭いんだからしょうがねぇだろ」
「明らかに違ぇだろそれっ…っ」


脇から手を入れて抱き着く。
肌を指でなぞると万事屋が身を捩った。

「んっ…やめ…っ」
「体冷てぇな」
「冷やす為に水入ってんだから当たり前っ… ふっ… っ」
「何息詰めてんだ 声出せよ」
「ばっ… 響く…」

風呂場のタイル壁が、お互いの声を反響する。
小さく喘ぐ声すら艶をまして耳に届いて。



冷えた筈の身体に熱が籠る。



「いいじゃねぇか もっと聞かせろ」
「…ンの 変態め」
「あ?なんだって?」

肌を撫でていた指で胸の突起を捉えた。

「やぁっ…」
「や じゃねぇだろ 乳首立ってんぞ」
「…手ぇ冷た…っ」
「水ン中だしな」

胸を弄りながら肩口に何度もキスをして。
白い肌に紅い印を付けていく。
己の硬くなり始めたペニスを押し付けると、万事屋が離れようと腰を退いた。

「なっ お前押し付けんなっ…」
「仕様がねぇだろ お前がエロいんだよ」
「はぁ?」
「あとやっぱお前一人でプール行くな」
「なんっ…」
「なんでもだ」

首筋に噛み付く。
胸から下へ手を這わせていけば、脚の間で奴のペニスが硬く主張していた。

「ふっ…」
「何だ お前もじゃねぇか」
「んっ… るせ」
「こっちもか?」
後口に手を伸ばすと、嫌々と小さく首を振る。
「気持ち良くねぇか?」
「違っ…水が…」
ナカに水が入るのが嫌だと呟く。

「そうか よっ…と」

腕を抱えて立ち上がらせて、浴槽の縁に腰掛けた自分の膝に脚を開いて座らせた。

「これでいいだろ」
「お前…水から揚がったら涼んでた意味無くなんだろが」
「こっちがこんだけ熱くちゃ今更だろ?」

背後から奴のペニスを握る。
閉じようとする脚を、膝でしっかり捕まえて。
零れ出した先走りと水が合わさって、卑猥な音を立てた。

「ふぅ… う…」
「銀時…」

耳許で名を呼ぶと、びくりと体を震わせる。
唾液で濡らした指をゆっくり後口へ挿入した。

「ぁ… はぁ…っ」
「もっと脚開け」

素直に脚を開いた所へ、奥まで指を捩じ込んだ。

「痛っ… 何すん… ぁ」
「余裕そうじゃねぇか」

ナカはひくひくと蠢動して指を啣えこんで。
動かす度に漏れる声の甘さに身体の芯がじんじんする。

「ナカすげ…挿れたら気持ち良さそうだな」
「…め 出る…」

小さく呻くと、俺の手の中で精を吐き出した。
飛んだ白濁が水に落ちる。

「…はぁ…っ」
「興奮したか? 結構飛んだな」
「ばかやろ… ったく」
荒い息のまま、奴が耳まで赤くして俯く。
「コッチも欲しいだろ」

ナカを弄っていた指を引き抜いて、己の完全に勃ちあがったペニスを入口に当てた。
ゆっくり腰を進める。

「…っ…んゃ …あ」
「銀時…っ」
「ちょっ… 待…て…」
「イッたばっかで ナカすげぇ痙攣してんな」

解されたソコは俺のを飲み込んで、ひくひくと収縮を繰り返す。

「全部…だな 立てるか?」
「ちょ…と 待って…」
「ほら 壁に手ェ付け」

挿れたまま、壁に捕まらせ一緒に立ち上がる。
腰を掴んで後ろから軽く突いた。

「ぁっ …ふぅっ」
「すげぇ吸い付いてくるな …ヤベェ」
「…んの 死ね…っ」

喋る言葉とは裏腹に、ねだる様に腰をうねらせる仕草にくらりとする。

「ほら 奥だろ?」
「やっ…ぁ っ…」

突く度にがくがくと膝を震わせる銀時の、また勃ちあがったぺニスに手を添えた。

「声出せよ 聞かせろ…」
「だ から…外にっ…」
「いいじゃねぇか ほら」

突き上げながら手を動かす。
肌のぶつかる音が浴室に響く。

「はっ ふぁ… ぅ」
「銀時…っ」
「… もっ …ぅあ」
「俺も 出そ…」

腰の動きを早め、締め付けるナカを味わって。

「出すぞ…っ」
「んぁっ あっ… ぅっ」

びゅくびゅくと最奥に精を放った。
声を出すまいと指を噛む奴の手を掴んで、口から指を外させて。
まだ達してない奴のぺニスを更に擦る。

「やっ やだ あっ… やめっ」
「そのままイッちまえ」

まだ硬いままの自身をゆっくり抜き差しすると、出した精液が接合部でぐちょぐちょと音を立てる。

「はぁ …も ぁっ あっ…っ」

ナカを擦る俺のぺニスを絞り取るように締め付け、銀時が精を放った。



「… 抜くぞ?」

まだひくひくと収縮する後口からずるりとぺニスを引き抜くと、銀時の内腿を精液が伝った。
明るい場所で見るそれは酷く背徳的で。

「はー… 水汚しやがって…っ」
「大体お前のだけどな」
「誰がそんだけしたんだコラ」

そう言ってふらりと浴槽から出ると、シャワーのコックを捻り白く汚れた身体を流し始めた。

「ホントお前何しに来たの?」
「一緒に飯でも行くかと思って」
「…あぁそうかよ」
流れる水の音の向こうでぶつぶつと文句を垂らし
「とりあえずお前風呂場掃除しとけよ」
此方を軽く睨んだ。

「終わったら…飯でも何でも付き合ってやるよ」
「…そうか」

にやりと笑って

「お前も洗ってやろうか?」
「死ねよアホ」

先に浴室を出ていった奴の背中を見ていた。





xxx




ちょっと残暑的なのを…
んで水場でえっち。
銀さんも土方さんも水似合うしもっと濡らせばよかったかなとか←

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あきゅろす。
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