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●渇望 [10年後綱獄]
綱獄。10年後で裏。
綱が黒いです…













コレはお仕事だよ。

ねぇ? 隼人。




+渇望+




胸の中に黒いモヤがかかったみたいだ。
今日 たった今 この手で 人を殺した。


殺らなきゃ殺られる。
そうリボーンが教えてくれた。
ファミリーを背負って立つボスであるために。


いつしか俺も"マフィア"になっていた。



常識が 少しずつ 変わっていく。

「人を傷付けてはいけません」
そんなこと言ってた教師もいたな とか
「人殺しはたいへんな罪です」
授業でそんなこと聞いたな とか。


分かってる。
それは"常識"。


でも
「殺らなきゃ殺られるぞ ツナ」
リボーンが言ってた。

それが此処での"常識"。



巨大な"ファミリー"がこの両肩に乗っている。
今オレが名のるのは
ボンゴレ]世。

罪とかそんなこと 宣ってる暇はないんだ。



炎がちらついて 両手のグローブは血に濡れていた。

「10代目!お怪我は」
「こっちも片付いたぞ」

二人の駆け寄ってくる影。
「残った奴らはもう逃げたようだな」
顎につたう汗を拭いながらお兄さん―笹川が言った。
「お顔に血が…」
火薬の匂いがする…獄寺君がハンカチで顔を拭いてくれた。

「うん…お疲れ様…」

ふ と炎は小さくなって 視界が霞んだ。



「10代目をお送りしてくる」
「おお 気を付けてな」

お兄さんとは別の車に乗り込み、屋敷に向かう。
隣では獄寺君が忙しげに携帯で話をしている。


「獄…寺 君」
「はい 10代目」
グリーングレーの瞳がこちらに向けられる。

あぁ こんな時でも君は 綺麗だ。

「もうすぐ着きますから。今日の10代目もご立派でした」

にこりと微笑む君が

無償に壊したくなった。




屋敷に着くと、オレを自室まで送って

「失礼します」

一礼して獄寺君は行こうとした。

「待って 獄寺く…」
呼び止めてしまった…


「どうしました?10代目?」
「あ…うん と」

かつかつと靴音。
咄嗟に呼んじゃったから理由が思い付かない。

「んと…ちょっと 話でも…」
行かせたくなかった。
「ええ いいですよ」
君が近付く。


「うん 入って」
そう言って自室のドアを開けた。




ぎぃ


ばたん。


重い扉が閉まった。







「お話って…」
「うん まぁ掛けてよ」
ソファを奨める。
「あ はい」

座った彼の前に立った。

「ねぇ?」
「はい… っ」
ぱぁん

乾いた音。

張られた頬を赤くして 突然の事に呆ける君。

「10…だい」
「今夜はもう一つお仕事してよ」
ソファに押し倒した。



人をコロして気が立っていたから?
優しく女を抱く気にならなかったから?

君があんまり綺麗だったから…?


理由は何でもいい。
ただ 君を欲しかった。


乱暴に彼のネクタイを解き シャツのボタンを飛ばす。
露わになる白い肌。


「10っ 代目…!?」
「獄寺君…」
鎖骨に噛みつく。
「…っ」
噛んだ跡が赤く残った。


外したネクタイで獄寺君の両腕を頭の上で一つにくくる。
シルクのネクタイは、彼が動く度にきちきちと音を立てた。

「何…を 10代目…」
戸惑いを隠せないというように君が瞳を揺らす。
「お仕事っていったでしょ?」
そう言って微笑んだ。
いつもどおり笑えたかな。
「オレを楽しませてよ」


「ふっ… ん」
鼻に抜ける吐息。
紅く熟れた胸の突起を舌で何度も嬲る。
「もっと鳴いてよ 防音はばっちりだからさ この部屋」

乳首に かり と歯を立てるとびくびくと体が跳ねた。
「やっ…ぁ」
「感じるんだ?」
もっと強く歯を立てた。
「いた…っ」
目の端に涙が溜まっている。

「このまま噛み千切っちゃおうか」
きりきりと歯を合わせる。
いやいやと君が首を振った。
「お…許し を…」
さらさらと銀の髪が揺れるのが綺麗。
「ふふ 冗談だよ」
口を離すと潤んだ瞳のままこちらを見てくる。
「誘ってるみたいだよ?」
名前をよんだ。
「ねぇ 隼人」

「んっ んぅ…」
じゅぷじゅぷと音を立てて 彼の口内を犯す。
飲みきれない唾液で口の周りをべたべたにしながら オレのモノをくわえる隼人。

「イイコだね 隼人」
頭を掴んで強引に腰を動かした。
「ぐっ… ぅっ」
「ちゃんと飲んでね?」

ぐっ と突き入れて 精を放った。

眉間に皺を寄せて 苦悶の表情を見せながらも オレのを飲み干そうとする。
こんな時まで 忠実なんだね 君は。


ボトムを下着ごと取り去る。
「隼人 興奮してる?」

彼の中心は熱を持って固く主張していた。
「まだ触ってないのに オレの舐めてコレって」
淫乱 と耳元で囁く。
「申し わけ…ありまっ…」
ぎゅうと眼を瞑って 顔を背ける仕草が可愛い。


ぐい と脚を大きく開かせた。

「このままじゃ入らないかな?」
「やっ…」
指で入り口をつつくと 彼が体を震わせた。
「指くらいならすぐ入りそうだね」

つぷ…

「ひっ…」
悲鳴に近い声をあげる。
「やぁ… ぃた…」
「痛い?そのワリに2本入るよ?」
慣らしていない彼の後口に入れた指を動かす。
「こーいうの馴れてるんだ?最近誰かとシた?」

びくり と彼の動きが止まる。

「そん…な の…っ」

目が泳いでるよ。
素直だね まったく。

「別にどうしようってんじゃないよ」



黒髪の 長身の影が脳裏をかすめた。



「コレは"お仕事"だから 今はオレを楽しませてよ」

感情とかはおいといて。


「10だい…め…」

不安気な瞼にキスを落とす。

「リップくらいあったかな」
机の引き出しを開けて 潤滑剤になりそうな物を探す。
「無理矢理して支障が出るのも困るからね」

見付けてきたジェルをつけた指を 彼の後口に突き立てた。

「ひぁ…ぁっ…痛」
「痛い?すごいヒクヒクしてるよ ココ」
ぐりぐりと拡げてやると 背を反らせて彼が鳴く。
「やぁ…んぁ」
「痛いの気持ちイイんだ 隼人は」


ずるっ と指を引き抜いて
「もう いいかな」
今度は自身を挿れていく。

「んぁ… ぅ あ」
「力…抜きなよ」

体重をかけて ぐっ と突き入れる。
狭い彼のナカが 熱くオレを締め付けた。

「はっ あ 」

白い肌が上気して 黒い皮張りのソファの上でなまめかしく写る。

腰を動かせば ゆるゆると彼も腰を動かす。
「随分淫乱に仕込まれたね…それとももともとかな」
肩に強く噛みついで 滲んだ血を舐めとった。

「ぃや… 10代…」

顔を隠そうとする腕を掴んで

「そろそろ出すよ ちゃんと顔見せて」

腰の動きを速めた。

「やっ そんっ…な 」
「ほら 隼人」


最奥を突き上げて オレが熱を放つと 彼も腹の上に白濁を放った。







「失礼…します」


腕を解放してやると、どうにか身支度を整えた獄寺君は、少しフラつく足取りで部屋を出ていった。


閉まったドアを ぼんやりと眺める。



―今日は
抗争が起きて自分もそこへ出て
たくさんの血が流れて
この手も染まって

その手で 綺麗なモノを抱いた。
その綺麗なモノも血と硝煙で汚れていたのだけど。



きっと 汚れてても綺麗だったから 抱きたかったのかもしれない。




「仕事だって言ったのに 」
感情はいらないからって言ったのはオレなのに。


さっきまでの温もりが今此処に無い事が こんなにも寒い。


「…はぁ」


もやもやを振り払いたくて シャワールームのドアを開けた。







xxx







綱獄でした。
優しそうで鬼畜なボスが好きでこんなんに…(ォィ)
獄寺可哀相になっちゃってすみませんっっ

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