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●夜櫻 [六ユリ]
六ユリで裏。
義務教育の終了していない方の閲覧はご遠慮願います。











  +夜櫻+

「ふぁ〜〜 やーっっと終わったヨ〜」

大きく伸びをしながらスマイルが言った。

新曲の打ち合わせも兼ねた録りが終わってDeuilメンバーがスタジオから出てきた。
外はもう陽が落ちている。

「ねぇ せっかくだから外で何か食べてイカナイ?☆」

スマイルの提案にメンバーが「飯だけ?」「酒アリ?」などとはしゃぎ始めた。

「ユーリも来るっスよね?」
アッシュが隣に居たユーリに声を掛ける。

「いや…今日は…」

とろんとしかけた眼を擦りながらユーリが答えた。

「アレ? ユーリはダメそう?」

気付いたスマイルが覗き込んできた。

「眠いっスか? 送りましょうか?」

心配そうに言うアッシュにユーリは軽く溜息をついて

「…コドモじゃあるまいに…一人で平気だ」

そう言ってメンバーに別れを告げる。

「途中でナンパされちゃダメだよ〜☆」

なんてスマイルは言うと、来るであろう肘鉄に鳩尾をガードするが、今日のユーリは相当眠かったらしく肘鉄はなかった。

じゃあ と言ってユーリは一人家路についた。





初めはとぼとぼと歩いていたが、面倒になったらしく細い路地に入ると羽を広げて空中に飛び立った。

暗いとはいえ街中を飛ぶのは流石にキケンである。

少し回り道になるが、灯りの少ない郊外へ向かった。


幸い今夜は満月に近い月が出ていて、明るい夜だった。

空の上から地上に目をやると、建物や木々が黒い影のようだ。

しかしその中に白く光って見える場所があった。

気になってよく見ようと近づいてみる。
するとそれは満開の桜の樹であった。

「桜か…」

薄紅色の小さな花びらが 青白い月の光を浴びて、白く浮かんで見えていた。


「夜桜もよいものだな…」

そう言うとユーリは地上へ降り立った。

そこは公園で、すでに人気はない。

沢山の木々が植えてあり緑の匂いがする。
そしてその真ん中に 大きな桜の木が誇らしげに枝を伸ばしていた。

ユーリは一人桜の下に立ち、月に光る桜を眺めながらぽつりと言った。

「もう少し散り際になるとまたよいのだがな…」

「そのとおりだ」

誰もいないと思っていたのに不意に声を掛けられ、ビクッとユーリが振り返る。

するとそこには、着物姿に青い髪の男が立っていた。

ユーリと同じように桜を見上げながら

「咲き乱れて花弁が降る頃は また違った風情があるからな」

そう言ってひとりうんうんと頷いている。

いつの間にいたのか…ぼんやりしていた所為で気付かなかったのか。

驚いた顔のまま見ていると、男はにっと笑って

「どうだ?一杯」

少し離れた所に敷いた茣蓙を示した。
徳利とお猪口が置いてある。

メンバー達は食事に行ったのだから暫くは帰らないだろう。

「そうだな・・・少し」

眠気で頭が回りきらない。

特に怪しむこともなくユーリはあっさりと誘いに乗った。



慣れない日本酒も夜桜を見ながらだと不思議と美味く感じる。

男が話し掛けてきた。
「俺は六ってんだ。お前は?」

「…ユーリ」

そう言って猪口を空けると、六がユーリをまじまじと見つめて言った。

「…お前 男か?」

不思議な事を聞かれ、ユーリの頭に『?』が浮かぶ。

「??  あぁ…そうだが」

すると六は笑って膝を打った。

「あっはっは …いやぁ てっきり女かと…」

ユーリはムスっとしてそっぽを向いた。

女と間違われるのは随分と久しぶりだった。

「あんまり色が白くて綺麗だったんでな 悪い悪い」

そう言ってユーリの猪口に酒を注ぐ。

ユーリはそれをぐいっと飲み干して立ち上がった。

「…帰る」

機嫌を損ねたユーリは、さっさとその場を立ち去ろうとした。

しかし歩き出そうとした時、目の前が揺れて足がもつれてしまった。

咄嗟に六がカラダを支える。

「おっと 急に立ち上がるからだ。日本酒は足に来るぜ」

眠い上に空っぽの胃袋に日本酒を飲んだせいでアルコールの回りが早かったようだ。

少しふらつくユーリを座り直させて、六はぐびりと猪口を空ける。

「そう怒りなさんな。綺麗だって言ってるんだ」

そうは言われても 男であるユーリにそれは誉め言葉になるのだろうか。

そんなことはおかまいなしに六はユーリに酒を注ぐ。

「いい花見になったなぁ 綺麗な桜に別嬪がいれば」

酒の肴には充分だ と六は桜を仰ぎ見る。

注がれた酒をちびちびと飲みながら、ユーリも桜を見た。



光る夜桜は美しく、しかし何か自分の中にあるモノを揺り起こしそうな…


禍々しい

狂気 とでもいうのか。


魅入られてしまいそうな感覚に襲われる。



「…狂い咲きとはよく言ったものだな」

そう言った六の顔が目の前に迫った。

次の瞬間、ユーリは口を塞がれていた。

六が唇を重ねて来たのだ。

「…んっ…!」

抵抗するがどうにも力が入らない。
酒の所為か頭の芯がぼうっとする。

「…桜の毒気にあてられたなぁ…」

そう言いながら六はユーリのシャツの中に手を差し入れる。

「やっ…やめっ……」

静止しようとするユーリの腕を六は難無く掴み、押し倒した。

そして両手を頭の上に纏め持ってしまう。

「あまりじたばたするなよ。痛がらせるのは趣味じゃないからな」

そう言うと首筋に舌を這わせてきた。

「…あっ 何す…」

どうにか腕を解こうとユーリが抵抗を試みる。

しかし六の力の方が強く、下手に振りほどこうとすると余計強く腕を掴まれる。

「さっき私が男だと…自分で確かめただろう?」

六の気を逸らそうと言ったのだが、その口を塞ぐように口付けられる。

「アンタならそれでも充分お釣りがくるさ」

そういってユーリの胸元に吸い付いてくる。

「ぁ…ひっ…」

思わず喘ぎ声が漏れる。

舌先で鎖骨をなぞるとユーリが身を捩った。

「は…ん…」

意地悪そうな笑みを浮かべた六が顔を覗き込んでくる。

「やっぱり綺麗だな。もっと乱れてくれよ」

そう言ってユーリのズボンのジッパーを下ろすと、手を差し込んできた。
冷たい手の感触に小さくユーリが悲鳴をあげる。

ユーリの熱を持ちはじめたペニスに、六が手を添えながら

「あまり大きな声を出すと誰かに気付かれるぞ」

ユーリの耳元で囁いた。

顔が上気していくのが自分でも分かった。

そのまま耳朶を甘噛みされる。

「ふぅ… ん」

あまり声を出せないユーリは、いやいやとするように首を振った。

それを見て六が喉の奥で笑う。

ゆっくりと ユーリのペニスに添えた手を六が動かし始めた。

カラダは自由が利かないのにそこだけはしっかりと反応してしまう。

「ん… ぁ…」

抑え様の無い声が漏れた。

六の手の動きに合せて少しずつ腰が揺れてしまう。

「やらしいなぁ 誰に教えられたんだ?」

意地悪な笑みのまま六が聞いてくる。

「う…るさ…い」

ユーリに出来る精一杯の虚勢を張るが、軽く流されてしまう。

「ほう そう言う割にはコッチは随分ぬるぬるしてるなぁ」

そう言って先端をぐりぐりと弄られ、首筋に軽く歯を立てられる。

そのままペニスを握る手の動きを一層早められると、あっけなくユーリは六の手の中に精を吐き出した。

「はぁ…ぁ…」

大きく息を吐くユーリの後ろへ、すぐに六の手が伸ばされる。

「じゃあコッチも 誰かに教えられたんだろう?」

ユーリの吐き出した精で濡れた指を、ユーリの後口へ押し込んだ。

「あっ ぁ…」

声にならない声を出しながらユーリの背が弓なりに反っていく。

射精の余韻の残ったままぐりぐりと中を掻き回され、意識が飛びそうになった。

「少し力抜きな 痛いのはイヤだろう」

六が少しずつ指を増やしていく。

「ふぁ…あ…」

内壁を擦るように指を抜き差しされると、その度にユーリの意識が白くなる。

「…ヤラシイ顔するなぁ…誘ってるみたいだぜ?」

与えられる刺激に溢れる唾液を飲み込むことも出来ない。

充分広がったのを感じると、六はユーリの手を放した。

すでにユーリには抵抗する様子を見せない。
ぐったりしたユーリを抱き上げると近くの木に背をもたれかけさせた。

「どうだ 桜がよく見えるだろう」

そう言うと六は着物の合わせを開き己の熱く猛ったペニスを取り出した。

ユーリを木にもたれ掛けさせたまま、足を抱え上げるとソレをユーリの後口にあてがった。
指とは全然違う質量のモノが、ユーリの中を犯していく。

「ひっ…あ あぁっ」

その痛みに思わずユーリが悲鳴を上げた。

六はゆっくり腰を進めていく。

「ほら…全部喰わせてやるよ」

根元近くまで挿入すると六がユーリを支えていた手の力を抜いた。

ユーリ自身の体重で、最奥まで突き上げられる。

「ぅあっ…やっ…」
 
涙目になってしがみついてくるユーリを見て、六が再び意地の悪そうな笑みを浮かべた。

「いいカッコしてるねぇ…止められる自信ねぇわ」

そう言って乱暴に突き上げてくる。

「あっ…ひぁ…」

ユーリの漏れる悲鳴には、悦楽の色が混ざっていた。

「随分好いんじゃねぇか?なぁ」

六が再び起ちあがったユーリのペニスを手で握りこんだ。
お互いの吐息の中に酒の甘い匂いがする。

「だ…め …イク…」

ビクッとカラダを震わせ、ユーリが精を吐き出した。

同時に中の六をキツク締め付ける。

六が軽く眉をしかめた。

「あまり締め付けるなよ…搾り取られちまうな」

六は困ったような笑みを浮かべると、ユーリを奥まで突き上げた。

そしてそのままユーリの中に熱い精を吐き出した。

 


蒼い月が一番高い天空に昇った。

だるいカラダと朦朧とした意識を引き摺って

ユーリは城へ辿り着いた。

さっきのコトは夢だったのか…

カラダの痛みがソレを否定する。

何もする気になれなくてユーリはそのままベッドに沈んだ。





「た〜だいま〜 帰ったッス」

玄関が騒がしくなってアッシュ達が帰って来た。

「ユーリは寝ちゃったカナ〜?」

酒が入ってご機嫌なスマイルはユーリの部屋へ向かった。

ユーリを起こさない様にドアを開けようとして、ふと足元を見た。

白い小さな花弁が落ちていた。

拾ってよく見てみる。

「コレは…桜?」

暫く見つめる。

ふっと口元に笑みを浮かべた。

「桜にでもナンパされたかな? ユーリは…」

そのままドアを開けずにスマイルはユーリの部屋の前から去った。

「アッシュ〜 お茶ちょーだい☆」

そう言いながら階下へ向かうスマイルの笑みに 少しの凶暴さが混ざっていた。




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再録です。
六×ユリってまたマイナーな…
しかも青姦…スンマセン


昼間の桜も好きですが夜桜の方が好きかも。




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あきゅろす。
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