[携帯モード] [URL送信]

▼Text
●夏日 [アスユリ]
アスユリで裏。
義務教育の済んでない方の閲覧はご遠慮願います。









  +夏日+




空に蝉の声がこだまする。
空気まで陽の色に染まりそうな夏の日。
ユーリは庭先の窓に腰掛けて、洗濯に精を出すアッシュを見ていた。
「…この暑いのにお前は元気だな」
「何言ってるっスか〜この天気のいいのに勿体ないっしょ」
…随分主夫根性が染み付いて来たな なんて言葉は飲み込んで。
太陽が嫌いな彼がわざわざ庭先…といっても影になった場所だが…まで出て来ているのは、ただの好奇心だけだろうか



暫く大人しく見ていたユーリだったが、さすがにしんどくなったのか座った形のまま部屋の中に上半身だけ横たえた。
「…暑い」
半袖のシャツがじっとりと張り付く。
そんなユーリにアッシュが声を掛ける。
「そんなに暑いなら部屋に入っていたらどうっスか?」
「…私の勝手だ」
そう言ってぼんやりとしていると、見かねたアッシュがユーリの足元に水の入った盥を持ってきた。

「裸足になってこの中に浸かってるといいっスよ」

体を起こし言われた通りに足を浸けてみる。
ひんやりと冷たい水が心地いい。
「・・・悪くないな」
呟いて ぱしゃぱしゃと水を蹴ってみる。
干上がった庭の草や土に跳ねた水が染み込んでいく。
なかなか気に入ったらしく、水を何度も蹴っている。
洗濯物を干しながら「子どもみたいッスね」なんてアッシュが呟いた。
ユーリに聞こえていたらきっと機嫌を損ねるだろうけど。


洗濯物を干し終え、アッシュが戻って来た。
「ユーリ」
水に足を浸けたままユーリが見上げてくる。
「お前も入るか?」
「いいッスよ。狭くなっちゃうし」
苦笑するアッシュの手をユーリが掴んだ。
「なかなか良いぞ?」
手を引かれてアッシュはやれやれと洗濯籠を降ろした。
ユーリは少しずれて、アッシュに隣に座るよう促した。
履いていたサンダルを脱いで水に足を浸す。
「冷たいッスね」
そう呟くと、ユーリは少し嬉しそうに微笑む。
太陽の陽に照らされる庭がまるで異世界のように見えた。

アッシュの肩にユーリが寄りかかった。
「・・・ユーリ?」
ユーリの方を見ると、幾つかボタンを外しているシャツの隙間から白い肌が見えた。
「オ・・・オレ そろそろ・・・」
赤くなりそうな顔を背けてアッシュが立ち上がろうとすると、ユーリがTシャツの裾を掴んだ。
「どうした?」
薄く笑みを浮かべて、ユーリがアッシュの顔を覗き込んでくる。
「何かあったか?」
「・・・・え・・・ぇと・・・」
ユーリが意地悪い笑みを浮かべる。
「お前の考えくらい・・・気づかれないとでも思ったか?」
そう言うと、再び座ったアッシュの膝に前から乗ってきた。
暑いのは 夏の所為だけではないだろう。
「・・・・・・どうなってもしらねぇッスよ」
ユーリの肩を掴むと、床の上に組み敷いた。


「あ・・・ふ・・・」
首に歯を立てないように甘噛みしながらシャツのボタンを外していく。
白い肌に舌を這わすと、びくびくと体が跳ねた。
「あ・・・しゅ・・」
キスを求めてくる仕草につい笑みがこぼれる。
「ユーリ・・・・・」
深く口付けると、ユーリから舌を絡めてきた。
「ん・・・ふぅ・・・・・」
唇を離して指で口腔を犯してやる。
彼の溢れた唾液が口の端を伝うのさえ妖しく見えた。

「ヤラシイ顔してる・・・ユーリ」
ゆっくり手を這わせていくとくぐもった喘ぎ声があがる。
ズボンの前を外し、熱をもったユーリ自身を取り出した。
「あ・・・・ぁ・・・」
口に含んで扱いてやると足を閉じようとする。
「ダーメ 足閉じちゃ・・・」
わざと大きく足を開いて音が聞こえるように舐め上げる。
ビクッと体を震わせてユーリが精を吐き出した。
ごくん と喉を鳴らしてアッシュがそれを飲み込む。

「早いッスね・・・・そんなに好かった?」
「・・・戯け」

荒い息を整えながら、ユーリが顔を背ける。
「・・・まだまだ余裕?」
強引に顎を掴んでこちらを向かせると乱暴に口付ける。
そのまま後ろに指を挿入していった。
「う・・・んぅ・・・」
あまり濡れないまま指を押し込まれ、苦痛の声が漏れる。
「・・・やっぱりコレじゃきついッスね」
顎をつかんでいた手を放したっぷり舐め上げると、さっきまで入れていた指を抜き濡らした方の指を進めていく。
さっきより簡単に指が進んでいく。
「あ・・・・・ぁあ・・・ん・・」
次第に指を増やしていくと、上がる声が甘くなっていく。

ぐりぐりと掻き回し、充分広がったのを感じると指を抜きアッシュは自分の猛ったモノを当てがった。
「・・・イイッスか?」
ユーリがこくんと頷くと、アッシュが自身を進めてきた。
「ああ・・・ひぁ・・・」
さっきと全然質量の違うそれはユーリの中にゆっくり入ってくる。
「ぅ・・・・く・・・・・・」
「ユーリ・・・力抜いて?」
入ってくるモノの圧迫感に、無意識に力が入ってしまう。
どうにか少し力を抜くと、アッシュが一気に突き上げてきた。
「あっ・・・あー・・・・」
ユーリの体が弓なりに反っていく。
「ユーリ・・・いい?」
ユーリの体を抱き締めて、アッシュが動きを早めていく。
「あ あっ・・・アッシュ・・・」
口付けるとどちらかの犬歯が当たったのか血の味が口に広がる。
ユーリの瞳に恍惚の色が浮かんだ。

「ユーリ・・・・綺麗」

ユーリが絶頂を迎えると、中で締め付けられたアッシュも精を吐き出した。





「・・・・・・・暑い」
抱き締められた腕の中でユーリが呟いた。
「運動したからッスよ〜」
そんなアッシュの冗談にユーリの頭突きが入った。
「痛っ も〜・・・軽い冗談・・・」
苦笑したアッシュの鼻から一筋・・・赤い・・・
「・・・・鼻血ッス!」
わたわたしているアッシュの腕から抜けると
「のぼせたのか 馬鹿犬め」
ユーリが意地悪く笑った。 
「ユーリぃ・・・」
そんなアッシュの前にティッシュの箱が投げられた。
「早く奥へ入れ。そこじゃ暑くて止まらんぞ。」


外は陽が傾き始めた 昼下がり
熱い 夏の日。






xxx







前にやってたサイトからの再録。

血チューがやりたくて書いたヤツです。

[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!