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時には残酷さも必要で
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 下腹部が、どうしようもないくらいに疼いていた。胸を甘噛みされた時よりも疼いて疼いてしょうがなかった。
 腰をしきりに震わせ、わかりやすいぐらい淫らに反応すると、身体の芯から湧き起こる熱に、ただただ浮かされる。

「…あッ!い…い!きもち…いい…かも」

「かもじゃなくて、気持ちいいです だろ?……お前、すげー素質があるし淫乱だな」

 悪魔が蕾の奥にある一点を指で責めると、強い快感が全身を駆け巡る。
 まるで、電気が下半身を中心に流れたのような衝撃だった。

「あぁ…んッ!ふぁあ…ッ!!なに…これ…ッ?!」

「ここが前立腺だ。たっぷりヨガらせてやるよ」

「は…ぁッ!ああ……ッ!!」

 あまりの気持ちよさに、ひっきりなしに喘ぎ、だらしなく口の端から唾液が溢れ出る。
 きめ細かく滑らかな白い悪魔の指が、肉壁のナカを好き勝手に蠢いては、丹念に蕾を解きほぐす。
 巧みな指使いが急に止むと、ナカから引き抜かれ、一気に物足りなさを覚える。

「そろそろ…挿れるぞ」

 悪魔自身を注視すると、勃ち上がっていて――そのまま俺の蕾に押し当てられた。
 ナカに挿入されると、指とは比べ物にならない大きさに圧迫される。

「ひッ…!い…たいッ!ぬけ…よぉッ!!」

「充分ほぐしてやったんだから、大したことねぇだろ。もうちょっとだ」

 痛いというよりかは、やはり圧迫されているというのが正しい。
 しかし、苦しいのには変わりない。悪魔はそんな様子を見かねてか、最初は腰をゆっくりと動かす。
 そして徐々に速く突かれると――俺のイイところ 前立腺に当たった。

「あ…あぁぁああッ!!」

――何だ、これッ!何も考えられないッ!!

 最早叫びに近い嬌声しかでてこず、声の音量など気にかける余裕もない。
 頭をがくがくと縦にふる。身体は痙攣を起こし、歓喜に悶えて震えが止まらなかった。
 強すぎる刺激が、俺の全てを埋め尽くす――

「ほら、出す…ぞ」

 悪魔自身も限界が近いのか、動きを加速させる。

「ふぁぁあああッ!!もう、イくッ……!!」

 俺は身体の最奥で悪魔の熱を受け止めると――頭が真っ白になり、そのまま沈むように自身も果てた。



 あの後も、自ら悪魔にねだって最低10回は犯されただろう。
 もっと多いような気もするが、一々数えていない。悪魔というだけあって、あそこの方も絶倫だった。

 何度でも硬くそそり立つ悪魔自身に顔を埋めて、口淫までしてしまったのには、流石に反省という名の後悔をしている。
 今思い出しても、羞恥で顔が紅潮する。しかし、男同士の性交は凄く気持ちが良かった。否、良かったなんてもんじゃない。

――あれは、中毒だ。

 性交し過ぎて腰が上がらない点を除けば他に不満はなく、完璧に初めて性欲が満たされ、充実した最高の一日となった。

 激痛というよりは、大きい石のような重量のある物が、腰に乗せられたかのような鈍痛だが、最早立ち上がれさえしない。
 女が処女失う時も、痛いっていうもんな。実際に、俺の後ろの処女は今日失くしたばかりだ。
 こりゃ、明日は会社を休むしかない。言い訳はベタだが、熱が出たにしよう。

 悪魔には風呂を沸かしてもらい、先に入ってもらっている。男2人で入るのは狭いし、悪魔が『動けないなら、俺が身体も洗ってやる』って言うもんだから、気恥かしくなり『いいッ!1人で風呂に入れッ!』って強く言ったら、無言でそのまま風呂場に消えていった。
 
 強く言う=命令なのか?後ろ髪を引かれるように俺を見つめ、自分の意思に反するかのように風呂場へと歩き出したから……案外そうなのかもしれない。
 扉が閉まる音が聞こえ、悪魔が居間に姿を現した。

 服は俺の物を貸しているが、サイズが小さいのか、逞しい胸筋がくっきりと浮かび上がっている。
 白地のTシャツも、下腹が丸見えで、自分と悪魔の体格差の現実を突きつけられているようだ。洗いたての髪の毛から、雫が滴っている。
 湯で温まった顔や身体が、ほんのりと全体的に紅く染まっていて、同じ男なのに不意に色気を感じた。

 さっきまで悪魔と性交をしていて、全裸も互いに晒しているのに、今更何を照れているんだ俺は……。
 悪魔はそんな俺に構わず下から覗き込むように顔を近づけると、一気に脈拍が早くなった。


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あきゅろす。
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