復活小説
認めない。ベルツナ
王子の敗北は死と共に
認めない
勝つのは俺だ
認めない
認めるものか
王子が膝を折るのは死とともに
なのに
「助かっちまった…」
消毒液の臭いが鼻をかすめる
「ん っ！」
あー内臓やっちゃったなぁ
記憶ないからなにしたか覚えてないけど
たしか 新しいボスを認めたくなくて
あのよわっちくてすぐ死んじまいそうなほっそい女を殺そうとしたんだ
「やっぱ つえーよ
ボスが膝ついただけはあるってな」
殺せばいいのに殺せないそんなボスでいいのかよアルコバレーノもおかしーぜ
「ちっくしょ
殺せばいいのに
殺してくれればよかったのにこの感情ごとさ」
あぁ 意志に反して胸が高鳴る
よわっちくてすぐ死んじまいそうなほっそい女
だけど誰より優しくて強くて意志がある
やっぱ
殺してくれればよかったのに
俺はドキドキ全力疾走する心臓を握りつぶしたい衝動にかられた。
認めない
認めるものか
惚れた弱みなんてさ
だれにみせんだよ
王子がやめろっつーんだからおさまれよ
心臓、
やべぇよ どうしよう
認め ちゃおうかな
ボスみたいに膝をおって忠誠を誓ってやろう
王子自らだぜ
ありがたく思えよ
あいつは真っ赤になってやめろっていってくるだろうから
ひとしきり馬鹿にしてやろ
謝らねーからな
そして ついでに
永遠の愛も誓ってやるよ
俺のお姫様兼ボス
、
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