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暁の小説
ファイルT-W

「うん。空耳だな!」

声に出して言うことで自分を納得させて、前に向き直った。

すると、
「空耳?ほんとにそう思ってんのカ?」

「(まただ!)」

黒板を爪でひっかいた時のような妙に甲高い不快な声。

さっき聞いた声だった。急いで後ろを振り返る。

けれど、やはり誰もいない。

「??」

あたりを見回していると、ふと道化師の落書きが目に着いた。



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あきゅろす。
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