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私立蜜柑学園
2




「めぐるくん、どうぞ座って下さい。美味しい紅茶戴いたんですけど、飲みますか??」


「はい、いただきます。」


 俺、紅茶好きなんだよねー。紅茶なら、角砂糖2個でも大丈夫だもん。


「あぁそういえば、満弥君から美味しいお店のケーキを貰ったのですが、一緒にどうですか??」


「食べたいです!! って、満弥君って誰ですか??」


 ケーキも好きーvV そして、満弥って名前、どっかで聞いたことあるんだけどなぁ。


「めぐる君は知らないか。保健医に喜撰先生っていう人がいて、その先生がくれたんだよ。」


 あー、あの喜撰先生か。前もお土産か何かで、ろう先生にパウンドケーキあげてたよね。…要兄に報告した上で、仲良くなろうかな?? 甘いもの好きっぽいし。それなら、良いお茶相手になりそうだし。


「律さんは、その喜撰先生と仲が良いんですか??」


「まぁまぁかな。満弥君とは家が近くてね、私は弟の様に思っているよ。彼はどうだか分からないが。」


 ふーん、弟ね。やっぱり喜撰先生と仲良くなっといた方が良いかな。よし、要兄に電話しよ。


「へぇ、会ってみたいなぁ。あ、そういえば、メールのことなんですけど…。」


「あぁ、ヒントのことだね。なら、こちらにおいで。」


 にこやかに指差した場所は、律さんの膝の上。あはは、気のせいですよね。だって俺、身長165センチあるんだよ?? や、律さんは180は超えてるんだけども。


「…ヒント、いらないのかい??」


 座らせていただきます。後の楽しみの為なら、一時の屈辱なんてっ!!


「で、ヒントって何なんですか??」


「可愛いなぁ。本当、私のお嫁さんにきてほしいね。」


 やっぱり変態だ。こんな平凡君を可愛いなんて言うのは律さん位……いや、要兄とかすぐるとかは言うけども、普通の感覚ではないよ、うん。


 それにさ、頭なでなでされてるんだよ、高校2年生が。お嫁さんの件にはあえて触れない。だってさ、性別的に無理だし。


「はぁ…。本当、このまま首輪をつけて飼っちゃいたいなぁ。」


「ななな何言って、」


「ごめんね、冗談だよ。」


 律さん、目は口ほどにものを言うって諺知ってる?? あの目は本気だったよ。


「………そうですか。それで、ヒントは??」


「あぁ、忘れていたよ。ヒントは、生徒会があるべき姿のままゲームができる、かな??」


「生徒会があるべき姿のままゲームができる、か。ありがと、律さん!! 新歓楽しめそうだよvV」


 こりゃまた分かりやすいヒントを。思ったより早く終わったし、セクハラも激しくなかったので笑顔をプレゼント。返却は認めませんよ。


「(…可愛いなぁ。)」


 なんて律さんが思っているのを俺が知るよしもなく、その日は寮に帰りました。部屋に着いた頃、律さんから婚姻届の写メが送られてきたけど無視しました。冗談って言ってたからね、本人が。






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