私立蜜柑学園
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「めぐるくん、どうぞ座って下さい。美味しい紅茶戴いたんですけど、飲みますか??」
「はい、いただきます。」
俺、紅茶好きなんだよねー。紅茶なら、角砂糖2個でも大丈夫だもん。
「あぁそういえば、満弥君から美味しいお店のケーキを貰ったのですが、一緒にどうですか??」
「食べたいです!! って、満弥君って誰ですか??」
ケーキも好きーvV そして、満弥って名前、どっかで聞いたことあるんだけどなぁ。
「めぐる君は知らないか。保健医に喜撰先生っていう人がいて、その先生がくれたんだよ。」
あー、あの喜撰先生か。前もお土産か何かで、ろう先生にパウンドケーキあげてたよね。…要兄に報告した上で、仲良くなろうかな?? 甘いもの好きっぽいし。それなら、良いお茶相手になりそうだし。
「律さんは、その喜撰先生と仲が良いんですか??」
「まぁまぁかな。満弥君とは家が近くてね、私は弟の様に思っているよ。彼はどうだか分からないが。」
ふーん、弟ね。やっぱり喜撰先生と仲良くなっといた方が良いかな。よし、要兄に電話しよ。
「へぇ、会ってみたいなぁ。あ、そういえば、メールのことなんですけど…。」
「あぁ、ヒントのことだね。なら、こちらにおいで。」
にこやかに指差した場所は、律さんの膝の上。あはは、気のせいですよね。だって俺、身長165センチあるんだよ?? や、律さんは180は超えてるんだけども。
「…ヒント、いらないのかい??」
座らせていただきます。後の楽しみの為なら、一時の屈辱なんてっ!!
「で、ヒントって何なんですか??」
「可愛いなぁ。本当、私のお嫁さんにきてほしいね。」
やっぱり変態だ。こんな平凡君を可愛いなんて言うのは律さん位……いや、要兄とかすぐるとかは言うけども、普通の感覚ではないよ、うん。
それにさ、頭なでなでされてるんだよ、高校2年生が。お嫁さんの件にはあえて触れない。だってさ、性別的に無理だし。
「はぁ…。本当、このまま首輪をつけて飼っちゃいたいなぁ。」
「ななな何言って、」
「ごめんね、冗談だよ。」
律さん、目は口ほどにものを言うって諺知ってる?? あの目は本気だったよ。
「………そうですか。それで、ヒントは??」
「あぁ、忘れていたよ。ヒントは、生徒会があるべき姿のままゲームができる、かな??」
「生徒会があるべき姿のままゲームができる、か。ありがと、律さん!! 新歓楽しめそうだよvV」
こりゃまた分かりやすいヒントを。思ったより早く終わったし、セクハラも激しくなかったので笑顔をプレゼント。返却は認めませんよ。
「(…可愛いなぁ。)」
なんて律さんが思っているのを俺が知るよしもなく、その日は寮に帰りました。部屋に着いた頃、律さんから婚姻届の写メが送られてきたけど無視しました。冗談って言ってたからね、本人が。
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