[携帯モード] [URL送信]

私立蜜柑学園
さぁ、どっち??




 素晴らしい料理を美味しく戴き、満腹になった俺達は寮に向かってる訳ですが、




 …双子が五月蝿いです。




「「ねぇメグ、早く名前で呼んでよ!!」」

「メグならボクらの、」

「見分け付かなくても、」

「「全然大丈夫だから!!」」


 なぜ、懐かれたのか全く分からない…けど、オトモダチになるには絶好のチャンスだよね?? それに、何となく見分けはつく様になってきてるんだよ。この双子結構正反対な性格してるから、趣味が人間観察(というか人間関係に生じる歪みが生み出す醜いものを見ること)の俺にしてみれば、割と簡単に分かるんだよね。まぁこれは俺から見たら、の話で本当のことは本人しか分からないわけなんだけど。


「良いですよ。ではこれからよろしくお願いしますね、ナオ?? ノア??」


 名前を呼ぶ時はしっかり相手の目を見て。双子の目は驚きの為か見開かれる。


「「すっごーい!! メグ、ボクらのこと見分けられるの!?」」


「何となく…ですがね。」


「「じゃあ…」」


 外見的では唯一の違いである前髪を上に掻きあげ、くるくるっと周り片方が訊いた。


「ボクはどっち??」


「ノア、ですね。」


 もう一度くるくる周り同じ質問を繰り返す。


「ボクはどっち??」


「ノアです。」


 それを更に5回程度繰り返した後、漸くまぐれではないと信じることができたらしく、双子の顔は歓喜の色に染まる。そして…


「「メグ大好きっ!!」」


 と言って抱きついてきた。すると、


「自分ら、わいのめぐちゃんに何しとんねん!!」


 うっちーが俺を救出。そして抱き締めた。ってか


「僕、うっちーのものになった記憶、ありませんが。」


「いいんですー。めぐちゃんはもうわいのものって決まってるんですー。」


 …なんかむかつくな。


 うっちーに制裁という名のアッパーを食らわし、双子を連れて寮に向かう。寮に着く頃にやっとうっちーが追いついた。…別にあのまま屍になってくれても良かったのに。





 俺の中では既にうっちーはやられキャラという認識になってたみたいだ。






[*前へ][次へ#]

20/59ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!