私立蜜柑学園
さぁ、どっち??
素晴らしい料理を美味しく戴き、満腹になった俺達は寮に向かってる訳ですが、
…双子が五月蝿いです。
「「ねぇメグ、早く名前で呼んでよ!!」」
「メグならボクらの、」
「見分け付かなくても、」
「「全然大丈夫だから!!」」
なぜ、懐かれたのか全く分からない…けど、オトモダチになるには絶好のチャンスだよね?? それに、何となく見分けはつく様になってきてるんだよ。この双子結構正反対な性格してるから、趣味が人間観察(というか人間関係に生じる歪みが生み出す醜いものを見ること)の俺にしてみれば、割と簡単に分かるんだよね。まぁこれは俺から見たら、の話で本当のことは本人しか分からないわけなんだけど。
「良いですよ。ではこれからよろしくお願いしますね、ナオ?? ノア??」
名前を呼ぶ時はしっかり相手の目を見て。双子の目は驚きの為か見開かれる。
「「すっごーい!! メグ、ボクらのこと見分けられるの!?」」
「何となく…ですがね。」
「「じゃあ…」」
外見的では唯一の違いである前髪を上に掻きあげ、くるくるっと周り片方が訊いた。
「ボクはどっち??」
「ノア、ですね。」
もう一度くるくる周り同じ質問を繰り返す。
「ボクはどっち??」
「ノアです。」
それを更に5回程度繰り返した後、漸くまぐれではないと信じることができたらしく、双子の顔は歓喜の色に染まる。そして…
「「メグ大好きっ!!」」
と言って抱きついてきた。すると、
「自分ら、わいのめぐちゃんに何しとんねん!!」
うっちーが俺を救出。そして抱き締めた。ってか
「僕、うっちーのものになった記憶、ありませんが。」
「いいんですー。めぐちゃんはもうわいのものって決まってるんですー。」
…なんかむかつくな。
うっちーに制裁という名のアッパーを食らわし、双子を連れて寮に向かう。寮に着く頃にやっとうっちーが追いついた。…別にあのまま屍になってくれても良かったのに。
俺の中では既にうっちーはやられキャラという認識になってたみたいだ。
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