私立蜜柑学園
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俺何処に連れて行かれちゃうの?? 他の先生方は見て見ぬふりだし……だれかー、いませんかー!!
んぁ!? 生徒発見!!
「ちょ、そこの人!! 助けて下さい!! 殿がご乱心です!!」
やべ、自分でも何言ってるか分かんないよ。茶髪くん、笑ってるじゃん!!
「自分何言うてんねん!!(笑) とりあえず、無理矢理はいくないと思うよ、たちセン。」
「おう、関野内か。早かったな。まだ11時だぞ。」
二人はお知り合いですか。そして、手を離して下さい。
「たちセンが昼頃なんて、あやふやな言葉使うから悪いんやろ!! わい、めちゃ迷うたで。んでぇ、そちらさんがわいの同室の人なん??」
おぉ、この大阪な人が俺の同室者か。なんかクラスのムードメーカー☆って感じだな。
「そうだ。こいつが転入生の雨森めぐるだ。めぐる、この茶髪がお前と同室になる関野内和哉(セキノウチカズヤ)だ。」
「めぐちゃん、これからよろしくしてな!!」
…めぐちゃんって俺のことか?? ならお前なんて、
「僕の方こそよろしくお願いしますね、うっちー。」
うっちーで十分だろ。
「何お前ら渾名で呼び合ってんだよ。めぐる、おれは名前呼び捨てでいいからな??」
「たちセンが名前呼び許可するなんて、槍でも降ってくるんちゃうか??」
「あの…先生の名前って何ですか?? たぶん、教えてもらってないんですが。」
「あぁ、そうだったな。おれの名前は太郎だ。あんまこの名前好きじゃないんだが、めぐるには呼んでほしいんだ。」
軽く口説き文句ですよ、先生。けど呼び捨てはちょっと嫌だな。太郎先生でも良いけど、もっと良い感じのないかなぁ…
「あっ!! ろう先生じゃ駄目ですか?? 太郎のろうで!!」
身長的に上目使いになっちゃったけど、訊いてみた。
「めぐるがいいならそれでいいぞ!!」
あれ?? 先生もお隣のうっちーも顔赤いんですけど、風邪??
「二人共、風邪ですか?? 大丈夫ですか??」
「「だっ大丈夫だから!!」」
「めぐちゃん、とりあえず寮の方へ行こか。疲れたやろ。」
「ちょっと待った。はい、これが資料。履修表は明後日までだからな。学園長のところに行く前におれんところへ来いよ。最終チェックするから。」
「はい、分かりました。失礼しました。」
「ほな、さいなら。」
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