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私立蜜柑学園
3




「では、説明を始めますね。飲み物とかいりますか??」


「いや、結構です。」


 とりあえず、様子見だな。


「パンフレットを読んでくれたら分かると思うんですが、この学校は全寮制男子校です。"生徒の自主性"を校訓とし、それに伴い単位制を取り入れています。単位制については理解できましたか??」


「何となくは…大学の制度を少し簡易にした様な感じですよね??」


「えぇ、1年次の内は芸術科目だけが選択で他は同じクラスの人とほとんど一緒なんですが、2年次からは半分が必修で半分が選択、3年次はほぼ選択になります。できれば2年次の履修表を2日以内に持ってきて欲しいんですよ。そろそろあなたのクラスの先生が来ますので、後はその人から聞いて下さい。あまり長居させるとめぐる君を帰したくなくなるので。」


「はい………んえっ!? 最後の方何か変なこと言ってませんでしたか??」


 言ってたよな?? ほぼ初対面の人に言われるはずのない言葉で恋人から言われるだろう言葉!!


「その驚きの声、可愛いですね。もう首輪に繋いで部屋に閉じ込めておきたいですよ。」


「何てこと言ってんですか!! 俺、男だから可愛いって言われても嬉しくないし、しかもほとんど初対面でしょ!!」


「あれ?? 猫を被るのは止めたんですか?? どうせなら私が剥がしたかったんですけど。」


 あっ、やべっ!! パニくりすぎて猫被んの忘れてた!! ってか律さんは変態だったのか!? やばい頭ん中がぐちゃぐちゃだ!!


「頭の中だけではなく、めぐる君の中もぐちゃぐちゃにしたいですね。」


 えっ、心を読まれた!? 律さんはあの赤ちゃん家庭教師ですか!! 律さんの"り"は○ボーンの"リ"ですか!!(混乱中)


「そんな物欲しそうな眼はしないで下さい。もう担任の先生が来るはずなのでできませんが、提出しに来た時にはたくさん可愛がってあげますからね。」


「いや、全くち
――コンコン
「失礼します。」
…がいますから。」


 まさか律さんがあんな変態だとは思わなかったよ。とりあえず律さんへの対応は後日考えるとして、まずは担任だな。優等生か、オタクか、ムードメーカーか。






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あきゅろす。
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