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No Retrogression
始動
扉を開くと奇妙な模型(?)があった

太陽系に似ているが違和感がある
よく見るために近付いてみると球体が緩やかに回り始めた

ての届くところまで近付くと何が違うのかがはっきりした

球体を支えている棒や吊るすための紐などが一切ないのだ
「宙に……浮いてる?」

「はぁ?龍王、お前頭どこかにうっ……た……の……………」

「……おいおい、マジかよ」

あとから来た二人は固まってしまった
二人に向けていた視線を模型に戻すと球体は不規則に動き回っていた

「…………すげぇ……」

「そうだね………」

「……!?」

「ん?黒虎どうした?」
黒虎が何かに気づいたらしい

「……この球体ぶつからずにすり抜けていってるし……」

「「は?」」

…………!?ホントだ
ぶつからずにすり抜けていっている

「あと少しずつ中心に近づいていってるような……」

うむむ……言われてみれば確かに
しかも最初の時より早くなってきているようだ

「……気味悪ぃ、帰ろうぜ」

何時もはこんなことを一切言わない荒亀が口を開いた

「そ、そうだな……龍王……帰ろうぜ」

確かにこの部屋といい、模型といい、廃墟といいあまりに気味が悪い

「お、おう......」

特に否定する理由もなく二人に同意
もう一度模型に視線を戻すと其処にはひとつになった球体が存在していた

威圧感がある影のない真っ黒な球体

思考が完全に止まり背筋を冷たいなにかがよぎった

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あきゅろす。
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