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揺れる心とまっすぐな視線(高黒)


高尾ちゃんと黒子くんが
付き合ってる設定です
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今日は部活が珍しくない、オフの日だった。
僕は、必要なものを買いに、
いつもは行けない、少し遠くまで出てきていた。
さすがに人混みがひどくて、
人とぶつかることはないにしても、
一人でこの中に入っていくのは
辛いものがあった。
時々人を観察しながらも、
目的地へと向かう。
と、少し遠くに知り合いの姿が見えた。
知り合いというか。
関係的には、友達よりも上だ。
彼の方へ、自然と足が向いたが、しかし。
「…」
彼は携帯の画面をじっと見つめたり、
回りをキョロキョロと
見渡したりしている。
おそらく人と待ち合わせしているのだろう。
が。
一応恋人という立場の僕に、
今日がオフだという連絡さえもなかった。
彼には彼の人間関係があるのだろうが、
それでもなんとなく嫌だった。
「…帰ろ」
そうやってきびすを返し、彼に背を向けた。
重い足を一歩出そうとしたその時、
後ろから
「黒子クン?」
と呼ばれた。
不自然にならない程度の速度で振り替えると、
高尾がこちらへ向かってくるのが見えた。
「…高尾くん、よく気づきましたね」
「そりゃあね、気づくよ。黒子クンだしね」
そうやってニヤッと笑った。
「ほんとですか?」
「ヒント、ホークアイ」
いつもと同じような、会話。
でも、心境がいつもと違う。
「今日はどうしたんですか?」
「んあ?ああ、今日真ちゃんに
突然呼び出されてさあ━━━━」
ほぼ一方的に、僕に向かって
緑間くんのことを聞かされた。
仮にも、恋人の僕に。
「な?ひどいと思わねえ?」
どうやら彼は、呼び出されたにも関わらず、
ドタキャンされたらしい。
でも、そんなことはどうでもいい。
「…んですか」
「ん?」
「…そんなに、緑間くんのことが、好きですか」
「え、ちょ、どこからそんな話になったの?」
「恋人の僕がいるのに、
それを知らせずに他の人と休日に遊ぶんですか。
あと、僕に緑間くんの話をするのは
仲良しアピールですか?
あと、僕のことは名字なのに、
緑間くんのことは名前で呼んでるんですか」
「…」
いってるうちに、だんだんむなしくなってきた。
「…帰ります」
下を向いたまま、今度こそきびすを返した。
「ちょ、待ってって」
「なんですか!?」
途端、強い力で腕を引っ張られた。
そのまま、高尾くんの腕の中へ。
「ちょ、ここ、歩道ですって!」
思わず声をあげてしまう僕に、
「いや、だって嬉しくて。だって、
妬いてくれてるんだろ?」
そうやってにこにこする君。
「…ずるい」
そんな風に、優しそうに微笑むなんて。
「じゃあ、これから黒子クンのこと、
テツヤって呼ぶね。
それから、真ちゃんの話もあんましない。
あと、ホークアイもあるのかもしれないけど、
黒子クンは自然と目に入ってくるんだよ」
だから、俺の気持ち、分かって?
そんな風に言われたら、僕は、
こう答えるしかないじゃないか。
「僕も、好きです」
そう言って、でも恥ずかしくて
彼の胸に顔をうずめた。
「おれは、テツヤのこと愛してる」
「た、高尾くん!?」
「ブハッ、黒子クン超カワイー」
それから、耳元で、
「黒子クンの真っ赤な顔見られたくないから、
名前呼びは2人の時だけ、ね」
とささやかれた。
「…はい」
小さな声で、うなずくのが精一杯だった。
「さて、と。俺も暇になったし、
どっか2人で行く?」
「あ、それなら」
「うん?」
勇気を出して、言う。
「高尾くんの家、行きたいです」
「…それ、殺し文句だかんね?
何されても、知らないよ?」
「…はい」
繋いだ高尾くんの手は、
とても熱かった。



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春花です
今日は仲杉の誕生日ということで、
本人リクエストの高黒を投下です。
黒子っちかわいいね、天使だね!


最後に、仲杉誕生日おめでとー


今日はここいらで さよならです

ひな






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あきゅろす。
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