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main1 gintama
プレゼント



「そういえば、明日は…
よし、銀さん張り切っちゃおうかな」


───────────────────



「副長、副長にお会いしたいと言う人が
来ています。」

自室で仕事中、突然隊士に告げられた。
こんな特になにもないような日に
真選組に誰かが訪ねてくることは滅多にない。
もしかして…と思いつつ、

「誰だ?」

と訪ねてみる。
それに返事をしたのは先程の隊士ではなく、

「よっ」

予想を裏切らない、聞きなれた声が返ってきた。

「こんな真っ昼間から何の用だ、万事屋」

そういいながら声のする方を見ると、
ちょうど銀時が俺の部屋に
入ってくるところだった。

「ん?あーいや、ちょっとね」

と煮え切らない返事をしながら部屋にずかずかと
入ってくる。
そんな銀時に呆れていると、
ふと銀時の右手に目が止まる。

「それはなんだ?」
「これか?これは今はいいから、
仕事頑張って終わらせてよ。
見ててやるよ」

そう言って、俺の後ろにあぐらをかいて、
俺の方をじっと見る

「…わあったよ」

銀時に見つめられていると落ち着かないが、
箱の中身も気になるし、
銀時の相手をしてやるためだと
心の中で言い訳をして
目の前の仕事に取りかかった



「ん…」
少し伸びをする。ようやく仕事が一段落した。

「終わったぞ」

そう言って振り向くと、銀時はまだ
俺の方を見ていた。

「ほんとにずっと見てたのかよ…」
「だって、土方クン頑張ってる姿、
応援しないとね」

そう言ってにやりとする銀時に、
不覚にも顔が熱くなる。

「そ、それよりさっきの箱はなんだったんだ?」

話をそらすように慌てて言うと、
銀時は珍しく不安そうに

「気に入ってくれると嬉しいけど…」

と言い、箱を開けた。

「万事屋…これは一体、どうしたんだ?」

箱の中にはケーキが入っていた。

「いやー、大変だったんだよ?
本と格闘しながらさぁ…」
「!自分で作ったのか…」
「いや、だって今日さ、2人の記念日だろ?」

口調こそいつも通りだが、
不安なのか目線がキョロキョロとしている。
そんな珍しい銀時を置いて、
一人でケーキを食べ始める。
それを見た銀時が慌てるのを見て、
思わず吹き出してしまった。

「え、土方クン、ケーキ食べて
吹き出すってどうなの!?」

と突っ込みながらも未だに不安そうな銀時。

「いや…うまい」

俺が呟いたとたん、

「やっぱそうだよなー。さすが銀さん」

と銀時が上機嫌になる。
そんな銀時を見て俺も嬉しくなる。

「よし、マヨをかけるか」

と立ち上がろうとすると、銀時が慌てたように

「ちょっとぉぉぉぉ!?
普通かけないよ!?かけないよね!?」

いつも通りの言い争いをしながら、
やっぱりこいつといたいと思った。
表にはもちろん出さないが。

来年のこの日、つまり2人が
付き合い始めた記念日には、
今度は俺から何かやってあげようか。

そんなことを考えながら、
銀時が今日のことを覚えてたことに
嬉しさを覚えた。




─あとがき────────────────
はじめまして、ひなです。
初めて小説書いたので
まだまだ稚拙ですが、
最後まで読んでいただき
ありがとうございます


設定としては、2人の付き合い始めた日から
一年後の記念日に
銀時がケーキを作って
持ってきてくれるというシチュエーションです。


あれこれ妄想しながら楽しんで書いてました(笑)
そしたら結構長くなってました←
ではまた、次の作品でノシ




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