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main1 gintama
ケーキの甘さは


※キャラ崩壊気味です。ごめんなさい


今の俺は不機嫌である。
何故か?
理由は簡単だ。
ただの寝不足である。
ただし、俺にはただの、なんて言葉で
片づけることはできない。
それは、この寝不足が、
昨日も、一昨日も、そのまた前も、
そしてきっと明日もそれから先も続くだろうと
思われるからである。
全くもって頭が痛い。
二重の意味で。
この理由は、最近また馬鹿なことをしでかす
迷惑な野郎どもが増えてきたのが主な原因だ。
天人がテロをしようとしたのかどうなのか
はっきりしないが、
大量の爆弾を積んだヘリが
何かの影響で空で爆発、
結果天人は自爆する結果となり、
人の方には全く被害を与えず、
そして迷惑なことに真選組に
後処理を押しつけていった。
はた迷惑な馬鹿である。
人は人で、
歌声(?)でテロを起こすヤツや
酢昆布詐欺、それから突如甘味があちこちで無くなる
事件などが起きたが、犯人はいずれも一瞬で分かった。
あいつらは俺らをなめてるのか。
まったく。
さらに悪いことに(思いだしたくないことに)、
ストーカーの被害も出ていた。
犯人は言うまでもないが、
まあとりあえず忘れたい。
そんなこんなで俺は
なぜこんなことをしなければいけないのかという
疑問を抱きながら
日々寝不足の生活を過ごしているのだ。


そんなことを考えながら
廊下を歩いていると、
唐突に甘いにおいがした。
甘いにおいのもとである部屋に見当をつけ、
ダッシュをして勢いよく障子を開く。
「よおおろずやああああああああああ…あ?」
と、そこには予想外な人物がいた。
「お、土方さんですかィ?」
うん、総悟だ。
総悟、なんだ。
…うん、なんでこいつがこんなことをしているんだ?
「見て分からないんですかィ、土方さん。
お菓子作ってるんでさァ」
うん。
目の前に広がるのは、
たくさんの材料と道具、
そして作りかけらしい生地など。
少しテーブルの上が散らかっている。
…少し?
「で、何してんだ、総悟」
目の前の風景に折り合いをつけて、
問いかける。
「ああ、えっと、まあ、その、まあ、ね」
と、挙動不審になる。
目が泳ぎまくってるぞ。
「なんか俺に都合の悪いことでもあるのか?」
このセリフを言った時、
俺は相当に怖かったらしい。(総悟談)
「あ、ははは…」
「笑ってねぇで吐けや、こら」
まあ相当に不機嫌だっただろうけども。
ついに根負けしたのか、総悟が口を開いた。
「いや、その、最近土方さんが疲れてるから
何かできないかと万事屋に相談したんでさァ。
そしたら、糖分がいいと旦那がいいったんで、」
「それでこの結果か」
事情は分かったが。
話してる時の総悟がめちゃめちゃ可愛かった。
うん、寝不足とか疲れとか吹っ飛んだ。
ちょっと俯きながら、こっちの様子上目遣いで
伺って、もじもじながら話してるんだぜ?
もともと可愛い顔してるし、
恋人ならなおさら。
少しの沈黙でさえ我慢できなかったのか、
手にしていた生クリームの入ったボールを、
泡立て器で一心不乱に泡立て始めた。
照れ隠しなのか、かなり速い。
手がみえねえよ。
そんな速さなもんだから、
生クリームがすこし飛び散る。
「…総悟」
その声に顔を上げた総悟の顔には。
鼻の頭に生クリームがついていた。
クエスチョンマークを浮かべる総悟に近づき、
生クリームを指ですくって舐める。
「ついてたぞ」
そういって総悟を見たら。
ゴッ
俺の意識は真っ暗になった。
まあ、総悟の加減の効かない状態で殴られたら、
そりゃあ、な。



目を覚ますと、目に映るのは
俺の私室の天井と、総悟の顔。
総悟は少し不安そうである。
「土方さん、大丈夫ですかィ」
「ああ、大丈夫だ」
そういって起き上がる。
…頭痛は元来のものだと信じたい。
いや、信じよう。
「あ、あの、さっきの出来たんでさァ
毒味をおねがいしやす」
…毒味、だと!?そんなものなのか!?
…まあおそらく冗談だろう。
軽口で不安を押さえようとしているだけだろう。
もろ出ているが。
「しょうがねえ、食べてやる」
出てきたのは、ショートケーキ。
見た目は整っているとは言えないが、
美味しそうだ。
総悟の期待するような目がかわいい。
「へえ、うまそうじゃねえか」
そういって一口口に運ぶ。

「うっ」
口のなかに衝撃が広がる。
固まった俺に、総悟が慌てる。
「え、ままままずかったですかィ!?
今すぐ吐き出してくだせェ!」
と、伸ばしてきたうでを捕まえる。
ニヤッと笑って一言、
「うまい」
そう、これは今まで食べたもののなかで
ダントツにうまかった。
ケーキの甘さがまたいい。
あ、やべ。
「死ね土方ァァァァァ!」
総悟の左ストレートを
必死に避ける。
恨みがましい顔で見てくるが、スルー。
「うまい。もっと寄越せ」
ねだると、素直に皿にケーキを盛ってくれる。
そして、
「うまいな。お前が作ったからか?」
などと絶賛してやる。
事実だしな。
まあ、事実ではあるが。
事実ではあるが、
一言誉めるたびに緩む総悟の顔が
可愛かったから言っていた、
というのもあるのだろう。
最初の演技はまあやり過ぎたかもしれないが、
いいものが見れた。
マヨをかけたらさらに美味しくなるだろうなあとか
思いつつも、
それをやると総悟にほぼ確実に殺されるので、
そのままでも十分うまいし、
なにもかけずに食べた。


途中から総悟も加わって、
2人で1ホール食べきった。
たぶん2人とも、この2人で
食べきりたかったのだろう、
結構頑張った。
「うまかった。ありがとな」
頭をくしゃっと撫でながら言う。
「疲れ、少しは取れましたかィ?」
「ああ、疲れ吹っ飛んだ」
「よかったでさァ」
へにゃりと笑う。
それをみて、ついポロっと本音が。
「…総悟のが美味しそうだけどな」
小声で言ったつもりが、
しっかりと相手に聞こえていたらしく。
きれいに入った右ストレートで
俺の意識はまたとんだ。



「なあ、あれどうにかしないか」
「あれはさすがに、ですよねぇ」
甘々な雰囲気を醸し出す2人を
見守る(?)近藤と山崎。
「別居にするか」
「…その方がいいかも知れませんね」
分かっていても、目に毒である。
2人で同時にため息をついた。



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ひなです
更新また遅くなりました;
一応テスト週間なんですよねぇ、今。
やばいっす。

今回は久々の銀魂で更新です。
沖田くん思いっきりかわいくしました。
沖田くんかわいいよね。
あれは犯罪だ。


また適当に更新していきます
最後まで読んでいただき
ありがとうございました

ひな



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