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〜神話V〜 シーレンと鬼神の反乱 死の女神の誕生
 水を司る女神シーレンは、ある時、闇と破壊を司る神グランカインに誘惑され、彼の子供を身ごもってしまう。これを知ったアインハザードは憤慨し、シーレンから水の女神の座を剥奪。大陸の外、遠い東の地に追いやられた彼女は、アインハザードとグランカインを呪いながら子供を出産した。呪い・絶望・怒りを受け継いだ子供達は神に抗う鬼神となり、やがては反乱をおこす。

 この中で最も力を持った子供が、6体のドラゴンであった。
火竜ヴァラカス
水竜パプリオン
風竜リンドビオル
地竜アンタラス
光竜アウラキリア
闇竜スケルス
 グランカインの血を受け継いだ6体のドラゴンの力は壮絶で、神に匹敵するほどのものであった。しかしこの中で、光竜アウラキリアだけはシーレンの暴挙をいさめようと説得したが、その訴えは通ることなくシーレンは6体のドラゴンに他の鬼神や魔物を率いらせ戦うよう命じた。

 神々が住まう天上で、神々の使いであるエンジェルと魔物達の戦いが始まった。アインハザードとグランカインもまた戦闘に参加し、その戦いは数週間にも及び地上にいる生き物はその壮絶な戦いに恐れ慄いたという。

 深手を負いながらも勝利したのは神々であった。力尽きたドラゴン達は地上へと逃げ、各地へ潜伏し力を取り戻すため眠りにつく。

 神々との戦争に敗れ消滅していった子供達を、シーレンは嘆き悲しんだ。そしてついに耐えられなくなった彼女は物質界の下、煉獄へと降りる。煉獄にはグランカインが創り出して棄てたデーモン種族が住んでおり、シーレンは彼等と契約を結び、煉獄の最深部に『死の世界』を作りそこを支配した。

 その際、見返りとして彼女はデーモン種族に死者を操る力を与えた。デーモン族の四天王、マルック、トリオル、ブレムノン、ハリシャが多くのアンデットを従えているのはこの契約のためである。

 グランカインは死の女神となったシーレンのために、力尽きたすべての生き物は、消滅する代わりに死を迎え、彼女の世界へ入るようにした。こうして、この世の理に『死』というものが加えられる。

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あきゅろす。
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