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〜神話11〜 ダークエルフの誕生
 ヒューマン達との戦争に負けたのち、森に結界を張り、閉じた世界で平穏に暮らしていたエルフ族に新た動きが出始めた。

 エルフの一部族である青に近い褐色の肌をもつエルフ達が、外界にでてヒューマン種族に対抗しようと訴え始めたのだ。そのためにも、禁じられている黒魔法の力を手に入れようと主張したが、エルフ族の主導権を握る木のエルフ達はそれを反対した。

 そんな折、ヒューマンの魔術師が褐色のエルフの族長ミトラエルに接触を図った。彼はダスパリオンと名乗り、黒魔術を教える代わりに長寿不老の秘法を教えるよう要求してきたのである。

 その時代、ヒューマン社会では黒魔術の弾圧は苛烈さを増し、たとえ魔法の最高峯である象牙の塔であっても研究が制限されていた。

 そのため、ダスパリオンが提示してきた交渉内容は魅力的で、彼等は禁じられた黒魔術の知識を手に入れた。

 これを知った主流派のエルフ達は大激怒し、褐色のエルフを破門。これにより、主流派のエルフと褐色のエルフによる戦争が始まったのである。
 一部族にすぎなかった褐色のエルフ達は、数に対抗するため煉獄にいるデーモン族ドレ バヌルと契約を交わした。そして戦闘の最後に、強力な黒魔法を発動し、無関係な非戦闘員を含めた木のエルフすべてを根絶やしにしたのである。この時、木のエルフ達は褐色のエルフに呪いをかけ、彼等は日の光を浴びると皮膚が焼け、目が見えなくなる闇の種族となったしまった。

 また、この呪いによって美しかった森の一部は腐敗し、湖は沼地と化し、そしてそこにはアンデット化した木のエルフ・マージュエルフが現れるようになった。

 呪いをかけられた褐色のエルフ達は戦いをやめ、巨人族が残した地下鉱山跡地に逃げ込む。この時、彼らを守ったのはエルフぞとく古代に契約を交わしたアラクネ族一人、ハルネアであった。彼女はシーレン神殿に銀の糸を張り、日光から彼らを守ったという。

 主流派のエルフはこの事件後、自らを光のエルフと称し、褐色の肌のエルフたちをダークエルフと呼ぶようになった。
 ダークエルフ達がこの呪いを克服して、再び地上に戻るのは、それから数百年後も先のことにある。

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あきゅろす。
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