[携帯モード] [URL送信]

☆11代目!?☆
8
「そういや、ノブの親父さんからの伝言ってなんだったんだ?」

少し重い空気だったが山本が明るい声でそう兄さんに切り出した。

「お、そうだったな!」

兄さんはポケットから紙を取り出し広げた。咳払いを一つし、「じゃ、ボスからの伝言を読み上げる」と言って紙に書いてある内容を読み始めた。

「『お前達には出来れば平和な世を生きて欲しかった。だけどこちらもそうは言ってられない状況になりそうだ。お前達は守護者を集め、来るべき闘いに備えて訓練を開始して欲しい。家宣、ボンゴレのこととか詳しい話、本当は会って話そうと思ってた。だけど時間が無いんだ。勝手な親父と思ってくれて構わない。でも、お前の好きな並盛を守るにはお前達の力も必要なんだ。これを託す。これからはリボーンの指示に従い行動を取ってくれ』以上だ」

......は?
話が全然分からない。山本もアキちゃんも状況を飲み込めていない顔してる。

「無理もないな。お前達は何不自由なく、今まで平和に生きてきた。だがな、お前達の親父も初めての試練はお前達と同じ歳の時だったんだ。現状について詳しい話は今は話せない。お前達にショックを与えたくないからな。まずお前達がしなくちゃならないことはこの指輪の持ち主を探すことだ」

「この指輪、パパの?パパがいつもしてるやつ!」
「ほんとだ。親父が肌身離さずつけてた」
「俺の父さんも」

持ち主ってどういうこと?持ち主は父さん達じゃないのか?

「この指輪はボンゴレリングと言って代々ボンゴレに継承されてきた指輪だ。今までこの指輪をかけて何十万、何百万の命が消えた。お前達の親父は7人の守護者として、この指輪をボンゴレを守ってきた。それが今継承され、これからお前達が引き継ぐんだ」

「ちょ!ちょっと待ってよ!そんな物騒なものなんていらない!継承?ボンゴレを守る?俺達には関係の無いことだ!俺達はまだ子供だし、そもそも俺はボンゴレのボスになんかならない!なんで俺達がっ「ノブ」」

話についていけず、納得も出来ず、地面を睨んでいた俺の話を遮って名前を呼んだ。顔を上げると、兄さんが真剣な表情で俺の目を見ていた。

「これはお前達にしかできないんだ。お前達しかいない。ノブ、ボンゴレの次期ボスはお前だ。お前以外にはなれない。そういう掟なんだ。それにボンゴレを守るということは、お前達の好きな人、好きな場所を守ることでもあるんだぞ。だからお前の親父もボスになることを決めた。様々な試練を経て。」
「......そんな」

状況が良くつかめない。2人も、特に山本はぽやーっとした顔をしてる。

「一気に話しすぎた。まだ半分も分かってないと思うが、とにかく簡単に言うとな、自分たちの大好きな居場所(世界)を守るために、まずは仲間集めということだ。目星はつけてる。とりあえず明日からお前達の知り合いから攻めていくぞ」

とりあえず、今日は解散となり、2人も自宅へと帰った。聞きたいことがたくさんあったのに、兄さんも2人が帰ると同時に家を出て、それから寝る時間になってもその日は帰ってこなかった。

[*過去]

9/9ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!