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小説
大の大人の赤面。
「…正直に。
言って俺が好きになるのはアイツだけだろ…。」

アイツとは誰か、渚は分かった。
もちろん総悟や近藤、隊の一部の人も分かっただろう。

「俺が、そういう感情、を…?
持つ、のはな…。」

土方は自分の言葉が恥ずかしいのか一語一語以上に言葉が離れていた。

「ただ、俺がお前に持つ感情は、特別だが、そういうのでは、ない…
と、思うんだよ。
なんだろうな、一番始めに会ったのって俺だろ?
たぶんそれは嬉しい、と思うよ。」
「あ、あの、土方さん。
もう大丈夫です、ちゃんと伝わりました。」

ふふっ

渚は少し嬉しく、笑いがこぼれてしまった。
その途端、
土方は周りを見て急に恥ずかしくなったのか耳まで赤くなっていた。

「こっ、近藤さん…
俺帰っていいか…?」
「あぁー…
やろうとしていたのは渚の紹介なんだが…?」
「へっ、私ですか?」

いきなりの指名でびっくりする渚。
土方は渚関係だからなのか、部屋のはじへ座った。

「あっ、あの、初めまして、です。
五十嵐渚っていいます。
どのくらいのあいだここに居られるかはわかりませんが、宜しくお願いします!!」

ペコッ

と効果音がつくような礼をして大の大人で、
しかも男でたくさんの人たちからの視線に耐えかねたのか、
総悟の後ろへ隠れてしまった。
それはそれで緊張はするが、さっきに比べればと自分を慰めていた。
というか、実はラッキーとも思っていた。

「と、いうことだ。
みんな仲良くしてやってくれ!」
「…なんで俺の後ろにいる「あ、いや、別に、好きとかじゃにゃいでしてね、」

総悟につっこまれ慌てふためく渚を見て舌打ちをしそうになる土方だったが、
隊の人たちが自分に視線を向けているので舌打ちはやめ隊にガンをつけ憂さ晴らしをした。

「それじゃ、解散!!」

近藤の号令で各自自分の持ち場へと戻っていった。


「あの、近藤さん」
「ん、どうした?」

近藤、土方、総悟の3人しかいなくなった時、渚が近藤に話かけた。

「さっきはありがとうございました」
「なんだ、そんなことか」
「あ、あと、その、私は何か手伝うことないですか?」
「…土方の小姓はどうですかぃwww」

総悟がそう提案を出すと、

「俺じゃなくて総悟の付き人がいいと思うぜ」

土方も提案を出してきた。

「…渚はどっちがいいか?」
「へっ!?
え、あの、それは…」

近藤が一番して欲しくない質問をしてきて、テンパる渚。
もちろん総悟がいいのだが、
それはほぼ告白に近いため言い出せない。

「…なんでですか、土方ぁ。
渚と仲良くなるチャンスですぜィ。」
「お前だって実は渚と仲良くなりたいんじゃねぇのか?」

放置していると、二人はますます言い争いを進める。

「あ、あの…」

それはまずいと思った渚は口が勝手に動いていた。

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