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原作
愛よりも何よりも(獄ツナ)+10


 愛なんて、そんなもんは唯の気まぐれに過ぎなくて、俺は、そんな甘ったるい感情なんて大嫌いだった。
 愛してるだのと煩く喚き立てる女達。
 愛で身を滅ぼした奴なんて数え切れない。
 姉貴の情熱にだって、リボーンさんは答えなかったじゃないか。
 母様だって・・・・・・・・



「・・・・・・もう行くの?」

 この女も、もうダメだな。

「一ヶ月ぶりなのよ」

 何人もいるうちのの愛人の一人だと教えただろうに。
 袖を掴み、上目使いで微笑んでくる。
 胸の柔らかさを伝えるかの様に、こちらに体を擦り寄せ、香水の匂いをこびりつける。

「うぜぇ」

 冷たくそう呟くと、相手がみるみる赤くなった。まだ掴んだままだった腕に、ぎりぎりと爪を立てる。

「てめぇ、もう失せろよ」

 ひゅっと、腕を振り上げる音がした。
 けじめとして、避けないでやった。



「うわぁ〜、獄寺君おかえりなさい」

「っ十代目!!お戻りになられていたんですか!!」

 久しぶりにみる(一日と15時間3分ぶり)十代目は、やはり渋くて優しげで、オーラから既に慈愛が溢れている。流石だ。

「痛くない?それ」

 十代目は、まるで自分が痛いかのように顔を歪め、頬を指差した。(その十代目の頬は、滑らかな曲線を描き、また肌は透き通るように白い。俺は世界で1番美しい生き物は十代目だと思っている。)


「?おーい、獄寺くーん」

「あ、はい。全然平気です!!!」

「(またトリップしてたな・・・・)誰にやられたの?あの、前に言ってた人?」

 そういえば十代目に以前、扱いずらすぎる愛人の事を話した気がする。前に少し零した程度の話を、十代目が覚えて下さったなんて・・・・・!?

「あいつとは別の女ですけど、別れるって言ったら殴りやがって」

「た、大変だったね。(そっか、前話してくれたビアンキにそっくりな性格をした、雲雀さんと黒川とスクアーロを足して二で割った感じの、インパクト強すぎる愛人さんではないのか)あ、湿布かなにか持っくるね。冷やさないと、山本からからかわれるよ」

「そ、そんな、恐れ多い!!気にしないで下さい!!」

「いやいや。気になります。ちょっと待っててね」

 バタンと閉まって十代目を遮った扉。
 それを見つめながら、俺はいつの間にか笑っていた。

 愛なんてやつではありません。
 それよりも純粋な、あなたへの思い。


 俺の恋は、愛よりも深い。




 よりも何よりも


またなんかズレた終わり方した
獄つな。
無理矢理すぎ・・・・・
優しい目でお願いします。

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