そう、話すのは私を此処へ連れてきた夢で見た男。 「俺も半分くらいは冗談だと思ってたんだがな!……お前の様子を見て確信したよ、先(未来)が見えてると、な。 という事は、あるんだろ?…とてつもない“力”が」 ニヤリと下品な笑い声をあげる男。私はただ…男の油断を待っていた。 私は…みんなの、シカマルのお陰で“大切”な事が分かったから。 「…!何を企んでる?」 「!」 「クク、似てるな。馬鹿な夫婦に」 「バカな…ふ、うふ?」 「あぁ…お前の父親、母親にあたる奴等さ!ククッ、本当に最期の最期まで世界の為だと言ってお前の事を話さなかったよ。 馬鹿だよな。でも、俺だって後悔してるぜ?…お前の事を聞く前に殺しちまったことにな」 殺した? …じゃあ、私の一族は 目の前の男が……! 「親が親なら、子も子もか…」 「…何が言いたい!」 「ッフ、“馬鹿”ってな」 「っ、この!」 「おっと、同じ後悔はしない主義なんだ!……じゃあな…」 男に向かって攻撃を仕掛けようとした刹那…男が手の平を私に向かってかざした。 私の意識は…そこで、途切れた。 |