ガヤガヤと賑やかな教室。
…あれ?夢?
木の葉とか忍者とか…シカマルって夢だったのかぁと胸を撫で下ろす。もう少し、夢を見ときたかった。
休み時間の教室は、早弁してる生徒、トランプをしてる生徒、語り合ってる生徒でごった返していた。
「茉奈…?」
「へ、」
「もぅ、さっきの授業全部寝てたでしょ!」
「…えりちゃん?」
「?、ちょっとーまだ、寝ぼけてんの?」
仲良しのえりちゃん
いつも私の隣に居てくれる。
「次は移動教室だよ!早くいこっ」
「うん」
嬉しい、えりちゃんと一緒にいれる。家族なんて知らない。一人ぼっちだった私、えりちゃんが居なきゃ真っ暗な世界だった。
私はこの他愛ない日常を覚えている。
えりちゃんが此処で眼鏡ケースを落とす。
ガシャ
緩やかなカーブの掛かったケースと眼鏡がバラバラに廊下に落ちる。
「…もぅ、丸っこいケースだから落とすんだよ!」
「へへ、ありがとありがと」
「、!」
「?茉奈…?」
えりの手に触れると、眼鏡を持ったまま動かない茉奈
「茉奈?」 |