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ColorfulDays!


<通常side>



「バーニング!!」

「きゃっ!な、なによ!」


いきなりラケットを持った河村に後ろから追い越されて肩をビクつかせる桜花


「ったく…この暑苦しい時にはた迷惑な奴ね…」



目の前を走る河村の背中を呆れた顔で見つめていたらふとある重大な事に気付く…



「って、私いつの間にかビリじゃない!なんでいつの間にか誰もいなくなってんのよ!?」




ドリンク効果のせいか今まで同じペースで走っていたレギュラーはいつの間にか遥か数メートル先にいた。
いつものペースで走っていたのなら足に自信がある桜花にとってこんな状況はありえないのだが、どうやら桜花だけは乾汁に対しての危機感が周りに比べて希薄だったようだ。











「てなわけで、御柳にはこれを飲んでもらおう」

あれからスピードを速めたものの結局誰一人抜かせずビリの結果に終わった桜花。乾から差し出されたドリンクに顔を引き攣らせる。



「な、なによ…このありえない色は…」

「心配するな。体に悪いものは何一つ入っていない(はずだ)」


実際目の前にすると迫力があるのか気の強い桜花でも怖気ついてる模様


「あれー?さすがの御柳も乾汁には手も足も出ないのかニャー」



中々乾汁に手を出さない桜花を見て茶化すように口を開く菊丸。そんな菊丸の言葉が癪に触ったのかキッと睨みつける桜花


「そ、そんなんじゃないわよ!…いいわよ。飲めばいいんでしょ、飲めば。よこしなさい!!」


腹をくくったのか乾から強引にドリンクを奪い取り、そのまま口に含んだ


「おお!飲んだぞ!」

「み、御柳さん…無理しなくていいからね?」


ドリンクを飲み始めた桜花を見て桃城と菊丸が盛りあがってる反面、大石だけがオロオロした表情で桜花に気遣いの言葉をかける


「乾…桜花死なないわよね?」


乾汁を飲み干していく桜花を見つめながら乾に問いかける美月。いつもの余裕丸出しな表情と違ってめずらしく美月の顔も青ざめていた


「失敬な。さっきも言ったが人体にはなんの影響もないただの栄養ドリンクだ」

「じゃあ、なんで桜花の顔色が段々変色していってるのよ」



美月の言葉に乾も桜花の方に顔を向けると、確かにドリンクを飲み干していく桜花は美月の言うとおり顔色が変色していた



「お、桜花先輩…」

「どうか、死なないでください」



涙目になりながら桜花を見守るりり子とあかり。

そんなレギュラー達が見守る中ドリンクを飲み終えてコップから口を離す桜花。


「桜花…?大丈夫か…?」


飲み終わっても下を俯いたまま様子がおかしい桜花に恐る恐る声をかける神子。周りの空気も緊迫している。

そんな空気を打ち破るように桜花は口元に笑みを浮かべて…


「…中々いけるじゃない…このドリ…ン…」


言葉を言い終わらない内にその場で倒れた



「きゃーーーー!桜花先輩!?」

「おい!担架だ担架!!」



桜花が倒れたことにより大騒ぎするレギュラー達。周りが大騒ぎをしている中乾は表情を崩さず気絶している桜花を見て…


「窮地に立たされていながらも強気な姿勢を崩さないとは…感服したぞ御柳」


そう言い放つ。そんな乾を見ていたりり子は牙を生やして



「感心してる場合じゃないですよ、乾先輩!桜花先輩運ぶの手伝ってください!!」


と、怒鳴り散らした



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